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平成19年 6月定例会(第4日 6月12日)

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    平成19年 6月定例会(第4日 6月12日)


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    平成19年 6月定例会(第4日 6月12日)            鈴鹿市議会定例会会議録(第4日)  平成19年6月12日鈴鹿市議会議場において鈴鹿市議会定例会を開く。   1出席議員      1 番   杉 本 信 之      2 番   板 倉   操      3 番   石 田 秀 三      4 番   森 川 ヤスエ      5 番   森   しず子      6 番   伊 藤 寿 一      7 番   池 上 茂 樹      8 番   薮 田 啓 介      9 番   彦 坂 公 之     10 番   小 島 巧 也     11 番   佐久間 浩 治     12 番   大 杉 吉 包     13 番   今 井 俊 郎     14 番   市 川 哲 夫     15 番   水 谷   進     16 番   鈴 木 義 夫     17 番   伊 藤 健 司     18 番   森   喜代造     19 番   矢 野 仁 志     20 番   青 木 啓 文     21 番   森   義 明     22 番   市 川 義 髙     23 番   大 西 克 美     24 番   中 村   浩     25 番   大 谷   徹     26 番   原 田 勝 二     27 番   後 藤 光 雄     28 番   南 条 雄 士     29 番   中 西 大 輔     30 番   森 田 治 已     31 番   野 間 芳 実     32 番   竹 口 眞 睦
    1欠席議員     な  し 1説明のため出席した者     市長              川 岸 光 男     副市長             一 見 奉 雄     収入役             松 原 俊 夫     水道事業管理者         倉 田 勝 良     教育長             水 井 健 次     消防長             児 玉   忠     企画財務部長          長谷川 正 人     総務部長            舘   哲 次     生活安全部長          采びき 隆 道     文化振興部長          佐 藤 邦 孝     環境部長            中 村   功     保健福祉部長          渥 美 眞 人     産業振興部長          熊 沢 逸 雄     土木部長            大 井 明 人     都市整備部長          古 川   登     生活安全部次長         浅 野 正 士     保健福祉部次長         村 山 邦 彦     産業振興部次長         今 井 正 昭     都市整備部次長         草 川 喜 雄     教育次長            矢 田 憲 二     企画財務部参事         林   治 門     保健福祉部参事         服 部   正     土木部参事           西 田 健 司     教育委員会参事         伊 藤 徳 人     総務部参事           鈴 木 良 一 1職務のため出席した事務局職員     事務局長  宮 﨑   守         議事課長  今 田 行 隆     書  記  赤 塚 久美子         書  記  板 橋 隆 行     書  記  腰 山 新 介         書  記  佐 野 方 彦           ―――――――――――――――――――――――― 1会議の事件  日程第 1          一般質問          ――――――――――――――――――――――――             午 前 10 時 00 分 開 議 ○議長(大西克美君)  皆さん,おはようございます。  きょうは,本会議4日目でございます。  よろしくお願いをいたします。  ただいまの出席議員は32名で定足数に達しておりますので,議会は成立いたしました。  これより本日の会議を開きます。  本日の議事日程及び出席説明員の職・氏名は,お手元に配付いたしましたとおりでございますので,御了承願います。          ―――――――――――――――――――――――― ○議長(大西克美君)  これより,日程に従い議事に入ります。  11日に引き続き一般質問を行います。  薮田啓介議員から,通告順序に従い,順次,質問を許します。  薮田啓介議員。                〔8番 薮田啓介君登壇〕 ○8番(薮田啓介君)  皆さん,おはようございます。  議席番号8番,緑風会の薮田啓介でございます。  初めての一般質問でございますので,よろしくお願いしたいと思います。  まず,昨日の一般質問におきまして,教育についての質問が多くございました。私の最初の質問に関しましても教育についてでございますが,それだけ重要な問題であると考えておりますので,通告書に従いまして,質問をさせていただきます。  まず最初に,不登校は教育現場での迅速な対応と,それぞれの個別のケースに対応した対応が非常に重要であると考えております。近年,それらの問題が低年齢化が進んでいるというふうに言われておりますけれども,昨年度の鈴鹿市のいじめ,不登校の状況と,昨年までにとられた対策についてお尋ねいたします。 ○議長(大西克美君)  教育長。               〔教育長 水井健次君登壇〕 ○教育長(水井健次君)  それでは,薮田議員の御質問に,御答弁申し上げます。  いじめ,不登校などの学校教育における鈴鹿市の現状と取り組みについてでございますが,昨年度におきましては,まずは,子供の側から見た,いじめの実態把握をすることが必要と考え,11月に小学校3年生以上の児童・生徒1万3,617人を対象にアンケート調査を実施いたしました。その結果,「いじめを受けたことがある」と答えた小学生は24%,中学生は10%でございました。  各学校では,このアンケート調査で明らかになった実態に基づき,いじめの問題に早急に対応してまいりました。  具体的には,すべての教職員が,いじめは人間として絶対に許されない行為であるという共通認識のもとに,学校全体で取り組むこと,校内に相談窓口を設けること,保護者等に情報を発信し,協力を求め,連携して対応することなど,一人一人が大事に,大切にされる学校・学級づくりを行い,いじめを許さない,そういった体制づくりに取り組んでまいりました。  また,学校や教育委員会の取り組みだけではなく,市長を本部長とし,自治会連合会や市民会議,PTA連合会などの関係機関・団体で構成されます鈴鹿市青少年対策推進本部において,広く市民の方々にも呼びかけ,いじめ根絶に向けたネットワークを,より充実するよう努めてまいりました。また,いじめSOSテレホン&メールの設置や,いじめ相談啓発カードを市内の全児童・生徒に配布するなどいたしてまいりました。  こうした取り組みを進めるとともに,いじめの問題を発見するために,ある一定の期間をとりながら,継続的に検証することが必要であると考え,3月に再度,いじめのアンケート調査を実施いたしました。  ちなみに,その結果は,「いじめを受けたことがある」と答えた小・中学生は,11月の時点より減少しておりました。  しかし,いじめがまだ継続していること,いじめを見て見ぬ振りをすること,いじめによる悩みをだれにも相談していないことなど,課題はまだ解消されておりません。  そこで,今年度は,4月の新学期のスタートの際に,子供たちのいじめに対する不安をなくし,学校は安全で,安心で,楽しい場所であり,自分の夢や希望を持って過ごせることをすべての子供や保護者に理解していただくことが重要であると考え,いじめのない学校づくりメッセージを始業式・入学式などの新学期の行事や,学校の場を通して,すべての学校で発信するよう通知いたしました。  いじめの根絶に当たりましては,学校・家庭・地域が一丸となって,その対策に取り組んでいくことが重要であると考えております。  そのため,本年度も鈴鹿市青少年対策推進本部の五つの重点事業の一つ,問題行動対策事業の中にいじめ対策を位置づけ,学校・家庭・地域のネットワークを活用しながら,引き続きいじめの未然防止,早期発見,早期対応に取り組み,いじめの根絶を目指してまいりたいと考えております。  続きまして,不登校の問題でございますが,昨年度,不登校の子供たちは,小学校で47人,市内の全児童数の0.37%,中学校では220人,市内全生徒数の4.10%でございました。  このような現状から,教育委員会といたしましては,専門的な視点から対応が必要と考え,臨床心理士教育研究所長を中心に,教育相談業務に取り組むとともに,必要に応じて臨床心理士を学校に派遣して,専門的な立場からの助言を行うなど,学校の教育相談体制を支援しております。  さらに,中学校での不登校生徒が増加していることから,三重県教育委員会に対しまして,スクールカウンセラーの配置を強く要望し,今年度,中学校10校すべてに配置いたしております。  また,小学校におきましても,早期対応の観点から,国の事業によります子供と親の相談員を2校に,市単独で心の教室相談員を希望のあった25校すべてに配置するなど,小・中学校における教育相談体制をこれまで以上に充実させて取り組みを進めているところでございます。  加えて,中学校1年生の段階で不登校生徒が急増する――いわゆる中1ギャップへの対応として,中学校へ進学したときの不安が少しでも軽減できるように,入学説明会を実施したり,中学校教員が小学校へ出向いて,中学校生活の様子を話したりするなどの取り組みも行っております。  また,一部の中学校区におきましては,小・中9カ年を見通した小・中学校一貫カリキュラムの活用や,小学校での学習上のつまずきを把握するための小・中連携カードの活用などについて,試行的――試みでございますけども,試行的に取り組んでいるところでもございます。  いずれにいたしましても,いじめの問題や不登校問題の根本的な対応につきましては,家庭とも連携を図りながら,一人一人に応じて,きめ細やかに対応してまいりたいと,このように考えておりますので,御理解賜りますようよろしくお願い申し上げまして,御答弁とさせていただきます。 ○議長(大西克美君)  薮田啓介議員。                〔8番 薮田啓介君登壇〕 ○8番(薮田啓介君)  どうも御答弁ありがとうございます。  いじめアンケートの分析,それから今後への取り組み――特に青少年対策推進本部の取り組みなど,子供たちにとっては待ったなしの問題であるということを認識いただいて,取り組んでいただいているということは理解できました。今後とも,子供たちのために真摯な取り組みを進めていただきたいと思います。  また,不登校につきましては,スクールカウンセラー,心の相談員の配置などの取り組みをしていただいておりますが,中学校における4%という数字は,決して小さな数字ではございません。40人のクラスであれば1人以上ということになりますので,それぞれの子供たちに,個々に対応していただくためにも,カウンセラーの方々の専門性と経験が非常に重要であると考えております。特に子供たちの心の琴線に触れる,子供の心を開く対応をお願いしたいと思います。  特に先ほどの答弁にもございましたが,不登校やいじめの低年齢化というのがうかがえるようでございますので,今後の対応をよろしくお願いしたいと思います。  それでは次に,本年度から実施されます特別支援教室について,質問をさせていただきます。  特別支援教育への鈴鹿市の取り組み方針と,特別支援教育と通常学級に在籍する軽度の学習障害――LD,または注意欠陥多動症候群――ADHDなどの児童・生徒への取り組みについてお尋ねいたします。 ○議長(大西克美君)  教育長。 ○教育長(水井健次君)  特別支援教育について,再度お尋ねがありましたので,お答えいたします。  本年度から学校における特別支援教育が行われるということですが,まず,通常学級に在籍する特別支援教育対象児童・生徒への対応の取り組みについて,御答弁申し上げます。  通常学級に在籍する学習障害,注意欠陥多動性障害,あるいは高機能自閉症等の児童・生徒につきましては,生活や学習上の困難な状況を改善,または克服するために,別室での個別指導や複数の教員によるティーム・ティーチングなど,一人一人に応じた,よりきめ細やかな指導を行う必要がございます。  このための人的配置を市長とともに,三重県教育委員会に強く要望してきたところでございますが,今年度,新たに学習障害や注意欠陥多動性障害等の児童・生徒を対象とした通級指導教室の教員が1名配置されてきましたことから,このことから,先般御案内いたしましたように,牧田小学校の中に特別支援通級指導教室「すくすくルーム」を開級し,一人一人に応じた専門的な個別指導を実施するとともに,特別支援教育のセンター的な教室として,市内の関係の教職員への助言や研修にも対応してまいりたいと考えております。  さらに,各学校における特別支援教育の推進を図るため,これも三重県教育委員会から小学校4校に,特別支援教育コーディネーターの活動を支援するための非常勤講師が配置されてまいりましたが,すべての学校において必要な支援が行えるように,本市では市単独で対象児童・生徒の在籍する小学校25校,中学校10校に非常勤講師を配置して,特別支援教育コーディネーターによる,きめ細やかな個別指導ができる体制を整備しております。  こういった体制整備のもとに,それぞれの学校におきましては,特別支援教育コーディネーターを中心とした校内委員会というのを設置して,対象児童・生徒の状況把握や,あるいは保護者の理解を図りながら,個別の指導計画を作成し,一人一人に応じた,きめ細やかな指導や一貫した継続的な指導に取り組んでいるところでございます。  特別支援教育の実施に伴って,期待される効果――これからどうなるのかということですが,学習障害や注意欠陥多動性障害,高機能自閉症等の状況を示す子供たちがいじめの対象となったり,あるいは不適応を起こして不登校につながる,こういった場合があるなどという――こういった指摘もございますことから,特別支援教育を推進することは,これらの問題を未然に防止する,そういった効果もあるというふうに期待しております。  いずれにいたしましても,特別支援教育は,障害に伴う困難の改善や克服とともに,子供たちを取り巻くさまざまな問題の解決を図るため,一人一人の子供たちの教育的ニーズに応じた適切な指導を行うという特別支援教育の,この趣旨を学校教育全体に生かしてまいりたいと考えておりますので,御理解いただきますようお願いいたします。  以上でございます。 ○議長(大西克美君)  薮田啓介議員。                〔8番 薮田啓介君登壇〕 ○8番(薮田啓介君)  御答弁ありがとうございます。  特別支援教育につきましては,新しい取り組みであり,また,鈴鹿市独自の取り組みも考えていただいているということで,その効果につきましては,大いに期待されるものでありますので,また,今回,普通学級における支援が必要と思われる子供たちにとっても,今回の取り組みが教育の転換点となるように願うものであります。  次に,開かれた学校づくりについて,質問をさせていただきます。  近年,鈴鹿市におきましては,地域に開かれた学校づくりということで,地域の自治会,ボランティアの方々やPTAの協力を得て,朝のあいさつ運動,それからわんわんパトロールなど,いろんな活動をしていただいております。  そういうような状況の中でありまして,児童・生徒たちを取り巻く環境も児童・生徒たちが地域の一員としての自覚を持ち,環境がよくなりつつあるとは思いますが,そういった活動に関心を持たない保護者も多くなってきていると言われております。極端な二極分化が進んでいるというふうな言われ方もしております。  そこで,地域に開かれた学校づくりの一環として,そういった地域活動に関心を持たない保護者に対して,学校からの情報発信や,いわゆる親学についても,取り組みについてお尋ねさせていただきます。
    ○議長(大西克美君)  教育長。 ○教育長(水井健次君)  地域活動に関心を持たない,そういった方々あるとすれば,そういった方々への取り組みといいますか,親学についてという御質問であったかと思うんですが,そのことに対して御答弁申し上げたいと思います。  子供たちが育っていく上で,やはり家族や家庭の役割の大切さというのは,昨日も何度か申し上げたわけですけども,そういった子供たちのしつけとか,あるいは規範意識を身につけさせるとか,いろんな意味で,今,保護者の皆さんに対する,そういった教育力の向上といいますか,教育のパートナーとしての姿勢というか,そういったことが,いろんなところで言われてるわけですけども,教育委員会といたしましては,本年度は,先ほども申しましたが,鈴鹿市青少年対策推進本部の重点事業の一つとして,子どもの生活習慣プロジェクト事業というのを実施して,早寝早起きごはん運動を推進していきたいと考えております。この事業では,7月に市長によります――市長の方から早寝早起きごはん運動キックオフメッセージを行って,学校だけでなく,家庭・地域,いろんな関係機関・団体,そういった方々と運動に――多くの市民の方々,保護者の方々,地域の方々に,この運動に参加していただく,そんな予定でおります。  それから,その中で具体的には,そういった子供たちの生活習慣向上を上げていくには,鈴鹿市のPTA連合会,あるいは,そういったところの皆さん方にもお願いしてまいりたいし,また,各家庭の皆さん方には,やっぱりなかなかみんな忙しくて,朝食も夕食も一緒に食べれないという状況もあるようですので,できるだけ家族みんなで朝食を食べるという,家族団らんに向けたファミリータイム運動として,こういった活動して,こういったことに参加も働きかけていきたいと。あるいは,保護者と子供の皆さんの参加を呼びかけて,簡単朝食づくり講座,簡単――朝の食事ですね――簡単朝食づくり講座も実施してまいりたいと考えております。  また,企業,あるいは事業所等へも早寝早起きごはん運動の出前講座を実施したり,啓発ポスターの掲示,あるいは店内放送などの御協力もお願いして,市民が一体となった子供の生活習慣向上に向けた取り組みを図ってまいりたいと,こんなふうに考えております。  次に,親御さんと協働してコラボレーションで開かれた学校づくりについて取り組んでいくべきでないかということの御提案があったと思うんですが,開かれた学校づくりを推進していくためには,学校が常に情報発信して,保護者や地域とコラボレーション――いわゆる協働した活動を展開していく,そういった必要がございます。  その一つに,現在行っております学習ボランティア活動が挙げられます。  保護者を初め,地域の多くの方々が,今,ボランティアとして学校に登録していただいて,学校の学習やいろんな活動を支えていただいております。先生方1人だけでは見落としてしまうようなことも,多くの大人の方々の目によって,よりきめ細やかに,しかも温かく子供たちを見ていただいております。また,読み聞かせなどでも学校に来ていただいて,読書活動の推進にもお力をいただいております。  二つ目としては,地域と一体となって,あいさつ運動や,パトロール活動などが行われております。子供の安全・安心に取り組み,地域の子供は地域で守る,そういった体制づくりが,今,進められております。  教育委員会といたしましては,今後とも,このように学校が門戸を開き,保護者や地域の皆様方と協働した――コラボレーションして,教育活動がすべての学校で,そういった活動が実施されるよう,よりより努めてまいりたいと考えております。  以上でございます。 ○議長(大西克美君)  薮田啓介議員。                〔8番 薮田啓介君登壇〕 ○8番(薮田啓介君)  御答弁,どうもありがとうございました。  子供の生活習慣向上プログラムファミリータイム運動など,いろいろな取り組みをしていただいていることは,よくわかりました。  しかし,私,考えますに,子供たちの朝食の問題とか,そういうのは本来学校でやるべきことではなくて,各家庭で――地域で考えていくべき問題ではないかなと思っております。  しかし,深夜営業のスーパーやコンビニに親と一緒にいる子供たちの姿を見ると,今後の取り組みが非常に大切であると思っておりますので,今後ともよろしくお願いしたいと思います。  それでは,子供の教育問題について,最後の質問になりますが,外国籍の子供たちへの母国語の習得について質問させていただきます。  市内の小・中学校に通う外国籍の子供たちの母国語の習得については,日本語も,母国語も不自由であるという――一般的に言われるダブルリミテッドですか,それを防ぐためにも必要であると考えておりますけれども,市内では,学校での日本語習得指導だけではなく,現在進めている放課後教室だとか,いろんなボランティア活動の活用などで,母国語の習得の機会をつくっていただく,また,外国籍の子供たちへの母国語の習得の取り組みについて,お尋ねしたいと思います。 ○議長(大西克美君)  教育長。 ○教育長(水井健次君)  外国籍の子供たちの母国語への習得について御質問いただきましたので,御答弁させていただきます。  本年5月1日現在,市内の小・中学校に在籍する外国人児童・生徒は452人となっております。年々全体の在籍数が増加しており,その約半数が日本語の指導など,言葉の面で何らかの支援を必要としております。  とりわけ,幼児期から日本で長く生活した児童の中には,日本語も,母国語も不十分な実態が見受けられたり,母国語は使えず,親子で言葉のコミュニケーションがとりにくい,そういった実態があるなど現状が見られます。  また,多くの保護者や子供が,将来日本の高校や大学等に進んだり,日本で就職したいという希望を持つようになってきており,日本語指導への期待も大きくなってきております。  教育委員会としては,こういった言語をめぐる課題に対応して,一つは,外国人児童・生徒の在籍数の多い小・中学校に,ポルトガル語スペイン語の通訳可能な県費の担当者を11校に15人,市費の日本語指導助手を10校に9人配置し,一人一人の状況に合わせて,母国語による学習や生活支援と,第二言語としての日本語習得に当たっているところでございます。  二つ目といたしましては,本年度から,鈴鹿市人権教育センター初期支援適応教室――いわゆるプレスクールを開設するとともに,入学や編入などの理由で,初期的な言葉の支援が必要な児童・生徒の在籍する学校に,巡回支援教室というのを開設しております。6月1日現在,市内7校――7小学校20人の児童を対象に,母国語による学習支援と,初期的な日本語支援を行っております。  いずれにいたしましても,教育委員会といたしましては,こういった現状を踏まえて,まずは学校生活になじむための適応指導と,日本語習得の支援に力を入れて取り組んでまいりたいと,このように考えておりますので,御理解いただきますようお願いいたしまして,御答弁といたします。 ○議長(大西克美君)  薮田啓介議員。                〔8番 薮田啓介君登壇〕 ○8番(薮田啓介君)  ありがとうございました。  通訳の配置につきましてはですね,夜間などの本当に通訳の必要な時間帯に通訳していただく方がいないどの問題が起きているというふうに聞いております。また,今,国際化と言われておりましてですね,小学校でも英語の授業が行われている現状からも,やっぱり外国人児童のダブルリミテッドをなくして,みんなが平等である,みんなが国際人としての認識を持てるような対応を今後ともよろしくお願いしたいと思います。  さて,質問の2項目めに入らせていただきたいと思います。  4月15日発生いたしました震度5弱の地震についてですが,被害を受けられた方々には,心よりお見舞いを申し上げたいと思います。  近年,市内では経験したことのないような震度5クラスの地震に見舞われまして,鈴鹿市の防災対策の現状について,お尋ねをさせていただきたいと思います。  まず,1番目といたしまして,被害状況の把握方法ですね,それから対策室の設置など,初動体制はどのようになされていたかということについて,お尋ねしたいと思います。 ○議長(大西克美君)  市長。                〔市長 川岸光男君登壇〕 ○市長(川岸光男君)  おはようございます。  それでは,薮田議員の御質問に,御答弁を申し上げます。  4月15日に市内で震度5弱を観測いたしました,三重県中部を震源とする地震につきましては,地震発生直後から災害対策本部を設置して,4月18日に本部を廃止するまで災害応急活動を実施いたしました。  本市では,地域防災計画に基づきまして,地震に対する体制の整備を進めてまいりましたが,今回の地震では,その対応に幾つかの反省点も出てまいりました。  現在,今回の地震対応における問題点や課題を精査・検証しておりますが,そこから得られました改善点を今後の地震対策に生かすことによりまして,災害時におけます本市の体制の充実を図ってまいりたいと考えております。  引き続き,安全で安心できるまちづくりに向けまして,地震防災対策に取り組んでまいる所存でございますので,御支援・御協力を賜りますようによろしくお願いを申し上げます。  なお,詳細につきましては,生活安全部長から答弁をさせますので,よろしくお願いをいたします。 ○議長(大西克美君)  生活安全部長。              〔生活安全部長 釆びき隆道君登壇〕 ○生活安全部長(釆びき隆道君)  それでは,4月15日に発生いたしました地震に関しまして,本市の地震防災対策の現状につきまして,御答弁を申し上げます。  今回の地震におけます被害の状況と把握と対応についてでございますが,今回の地震に際しましては,地震発生後,直ちに災害対策本部を設置いたしまして,本部要員438名の第3非常配備体制をとり,初動体制に当たりました。  職員の動員につきましては,地震の場合は,自動参集となりますことから,発災後2時間以内に本部対象職員でございますが,80%に当たります353名が登庁いたしております。最終的には,523名の職員と156名の消防団員が災害対応に従事いたしております。  被害状況の把握につきましては,地区市民センターを起点といたしまして,市内各地域の情報を収集いたしました。また,市内のパトロールや警察,県,あるいはライフライン事業者などの防災関係機関との情報交換を通して情報収集をいたしましたし,重立った事業所にも被害状況を確認したところでございます。  市が管理する公共施設等につきましては,幸いにも,緊急に補修等の処置を要する箇所はございませんでしたが,市立体育館では,天井の一部の部材が落下いたしまして,施設の利用を制限させていただきました。  一方,住家等の被害につきましては,大きな被害はなかったものの,内壁の亀裂や窓ガラスの破損,あるいはブロックの傾きなどの被害報告が市民から寄せられました。これらにつきましては,市民からの要望に基づきまして,家屋等の調査を行ったところでございます。  三宅町地内で発生いたしましたがけ崩れにつきましては,合川地区市民センター経由で本部に伝えられたものでございます。  現在,県と連携して対応策を検討しているところでございますが,市といたしましては,これから出水期を迎えますので,降雨状況に注意を払いながら,必要に応じて近接している民家に対しまして,避難勧告等を行ってまいりたいと考えております。  次に,水道の濁り水についてでございますが,約5万7,000戸の範囲内で被害が発生いたしました。市では,24時間体制で復旧作業に取り組みましたが,復旧するまでに約2日間を要しております。その間,給水車を出動して,最大6カ所の給水拠点を設けて,市民に対して飲料水の供給を行ったところでございますが,何分被害が広範囲に及んだこともございまして,こうした応急処置が市民への周知を含めまして十分ではございませんでした。  今回の対応を十分精査いたしまして,今後の災害対策に生かしてまいりたい考えてございます。  なお,濁り水対策につきましては,今後も改善に向けまして取り組んでまいりたいと考えておりますので,御理解を賜りますようよろしくお願い申し上げます。 ○議長(大西克美君)  薮田啓介議員。                〔8番 薮田啓介君登壇〕 ○8番(薮田啓介君)  市長,御答弁どうもありがとうございます。  先ほどの市長の御答弁にもございましたが,幾つかの反省点が出てきたということが非常に重要なことでございまして,反省点を精査,また,検証していくことが,改善点を見つける唯一の方法であると考えておりますので,非常に重要な取り組みと思いますので,今後とも引き続き,よろしくお願いしたいと思います。  それから,市内で大きな被害がなかったということでございますが,市内の物流倉庫の中で,エレベーターの反動おもりと言われる重りなんですが――これは1個40キログラムあるそうなんですが,その重りが10数本もエレベーターの天井を突き破って,床に突き刺さっていたという事故もございました。幸い,休日であったために,人的な被害は出ておりませんでしたけれども,そのような事例もありましたので,やはり細かな精査と点検・検証ですね――こちらの方の取り組みをお願いしたいと思います。  続きまして,2番目といたしまして,いわゆる災害弱者への対応についてということで質問をさせていただきます。  地震発生直後に,市内の民生児童委員協議会では,独居の高齢者,それから高齢者世帯,障害のある方々――いわゆる災害弱者ですね――要支援者と言われる方ですが――への安否確認を行った地域があると聞いております。自主防災隊が自治会組織におきましては災害弱者――要支援者の把握ができていないというふうに考えておりますが,鈴鹿市として,地域での協働体制について,どのように取り組んでいるのかということをお尋ねさせていただきます。 ○議長(大西克美君)  保健福祉部長。              〔保健福祉部長 渥美眞人君登壇〕 ○保健福祉部長(渥美眞人君)  それでは,高齢者世帯など,要支援者への対応について,御答弁を申し上げます。  4月15日に発生した地震後における,ひとり暮らし高齢者世帯等の要支援・要援護者に対する安否確認についての御質問でございますけれども,具体的に大きな被害が発生した等の情報が幸いにしてございませんでしたことから,安否確認につきまして,行政として実施していないのが現状でございます。  また,個人情報保護の観点から,種々の制約がございまして,民生委員・児童委員を初め,地域で活躍していただいております皆様にも情報の共有等は行っていないのが現状でございます。  しかしながら,いつ起こるかわからない地震等に対する備えは必要と考えております。  さらに,本市も他市同様,高齢者の方々は年々増加し,それに伴い支援を要する方も増加すると見込まれますことからも,高齢者等の要支援・要援護者に対する実態把握等について,前向きに検討していく必要があると考えております。  いずれにいたしましても,今回の地震体験を教訓に,高齢者並びに障害者世帯など,自力で避難できない世帯に対する支援が必要であるとの再認識に立ち,平成18年3月に内閣府において策定されました災害時要援護者の避難支援ガイドラインを参考といたしまして,今後,生活安全部,保健福祉部,消防署等関係部署と連携し,情報伝達の体制の整備,あるいは災害時要援護者情報の共有などについて,検討してまいりたいと考えております。  また,今月――6月14日に,それの最初の会議を持つ予定でございます。  御理解を賜りますようよろしくお願いを申し上げます。 ○議長(大西克美君)  薮田啓介議員。                〔8番 薮田啓介君登壇〕 ○8番(薮田啓介君)  御答弁ありがとうございます。  やはり要支援者の情報がきちっと把握されてないということは問題であろうかと考えますので,個人情報保護の観点から,いろいろ制約があるというふうに言われておりますが,これは行政側の方で本人の同意を得ていただくなり,いろんな方法がとれると思いますので,その辺も含めて,今後検討していただきたいと思います。  それでは,3番目に,先ほど御答弁いただきました内容等につきまして,地震発生直後に生じた問題点の検証と防災対策の見直しについてということで,質問をさせていただきたいと思います。  地震発生直後に,携帯電話と,それから市外からの電話が通じにくくなって連絡がとれなかったとか,また,エレベーターがとまったために高層住宅で外出ができなかった,それから,先ほどもございましたが,水道水が濁って水を買いに行ったところ,もう既に売り切れていてなかったなどの身近な問題が発生したと聞いております。  鈴鹿市としては,市民の地震発生後に,どのような行動をとったか,また,どのような問題が生じたかということについての調査,アンケートを行い,今後の対策に生かす予定があるのかどうかということをお尋ねしたいのと。  また,今回の地震のように,市民への防災意識の啓蒙は大変重要であるというふうに考えております。河川防災センターには――鈴鹿高専でございますが,災害対応型の自動販売機,停電期でも利用でき,また,飲料水などの無償提供を受けられる自動販売機――防災ベンダーというふうに呼ばれておりますが――などを,公民館とか体育館など,市民の目の触れるところに設置をしていただいて,市民の防災意識を啓発していただきたいなというふうに思っておるんですが,今後の先ほどの質問に関しまして,鈴鹿市の取り組みについて,お尋ねさせていただきたいと思います。 ○議長(大西克美君)  生活安全部長。 ○生活安全部長(釆びき隆道君)  地震発生後の問題点と防災対策の見直しということに御答弁を申し上げます。  市といたしましても,鋭意,災害応急活動に当たったところではございますが,見直し――当然,対象といたしまして,部署間の応援に際しまして,職員の動員が円滑に行えなかった,あるいは一部の支部――市民センターでございますが,適切な時間に交代要員を配置することができないということもございました。また,本部内での被害情報の整理や伝達,あるいは円滑に行えなかった状況もございました。  一方,市民の伝達に関しましても,市民からの問い合わせや苦情等が殺到いたしまして,電話での十分な対応ができなかったこともございます。  広報活動につきましても,万全の対策ということは申し切れないというような状況でございます。  また,一部の部署でも,市の施設の被害状況がおくれたところでございます。  このように,今回の地震対応に関しましては,幾つかの反省点が生じておりますことから,現在,こうした課題,問題点を洗い出し,その改善策の構築作業を進めておるところでございます。  こうした検証に基づきまして,改善点につきましては,本市の災害対応マニュアルでございます,鈴鹿市の災害対策本部運営要領の本年度版に可能なものから反映をしていきたいというふうに考えさせていただいております。  それから,アンケートの方でございますけど,実は三重大学の方が,現在,アンケートの調査を計画しておりまして,本市といたしましても,その取り組みに協力をしてまいりたいというふうに考えております。  この調査につきましては,各地域の自治会長とひとり暮らしの高齢者などを対象としたものでございまして,対象となる自治体は,震度5弱及び震度5強を観測いたしました鈴鹿市,津市,亀山市の3市でございます。  6月中にアンケート用紙が配布されまして,11月をめどに調査結果がまとめられる予定でございますので,防災啓発等の対策を講じる上での基礎資料として活用してまいりたいというふうに考えます。  それから,自動販売機の方でございますけど,現在,市が管理している施設では,鈴鹿市の河川防災センターに設置してございます。こうした自動販売機につきましては,他の公共施設に設置することに関しましては,施設の管理者でございます担当部署との調整が必要でございます。今後,研究・検討してまいりたいというふうに考えております。  本市の地震防災対策につきましては,今回の地震におけます対応を踏まえまして,防災の基本でございます自助・共助・公助の連携が図られる実効性の高い施策を講じてまいりたいと考えておりますので,御理解を賜りますよう,よろしくお願い申し上げます。 ○議長(大西克美君)  これにて,薮田啓介議員の質問を終了いたします。  この際,暫時休憩をいたします。  再開は10時55分といたします。             午 前 10 時 47 分 休 憩          ――――――――――――――――――――――――
                午 前 10 時 56 分 再 開 ○議長(大西克美君)  休憩前に引き続き,会議を開きます。  日程により議事を継続いたします。  板倉 操議員。                〔2番 板倉操君登壇〕 ○2番(板倉 操君)  おはようございます。  無所属クラブの板倉です。  ただいまより,通告に従いまして,3期目の初めてでありますが,一般質問をさせていただきます。  今回,私は,1,施政方針について,2,認可外保育園への支援の充実についての2点の一般質問をさせていただきます。  まず,施政方針について質問いたします。  代表質問でも,何人の方がされていますので,重複しないような方向からさせていただくことになると思います。  川岸市長も,2期目の所信と平成19年度の施政方針を述べられ,2期目のスタートを切りました。私たち議員も,新しい4年間に向けて,また,新人議員の方は,新しい人生のスタートを切ったと言わせていただいてもいいかもしれません。  さて,4年前の立候補のとき,私は,国の政治,小泉改革が増税などにより,私たちの暮らしを壊し,地方の切り捨て,地方交付税や補助金のカットを強めているので,今後の4年間は,市民の暮らしを守る上で,国の方向を見定め,市民の暮らしを守る市議会をつくる必要があると訴えました。そして,御存じのように,過ぎた4年間は,改革政治の名のもとに,市民にとっては大増税と,年金制度や介護保険の改悪,障害者を痛めつける障害者自立支援法の成立,そしてまた,医療制度の大改悪で,社会保障の切り捨てが急速に進んだものと私は思っております。  新聞報道によれば,小泉政権化での4年間で,個人所得税の増税は約4兆円,大企業への減税は約1兆5,000億円となっています。だれのための改革政治だったのか,はっきり見てとることができるのではないでしょうか。  現在,多くの鈴鹿市民は,大幅に上がる住民税にため息をつき,高齢者世帯では,将来に大きな不安を抱え,病気になったらおしまいだと毎日を過ごしているのが現状だと思います。  国は,もう一方で,地方自治体に対しても,三位一体改革という地方交付税,補助金のカットや削減を強め,市民のために使う金は削れるだけ削れと言わんばかりに,公共サービスを民間に移せるものは移せとの指導を強めました。  こうした国の方向は,安倍政権にも引き継がれ,交付税制度自体を変えていこうという動きも強まっています。  このような情勢の中で,この施政方針を読むとき,川岸市長の基本的なスタンスがどうなのか,はっきりわからない印象を私は持ちましたので,質問をさせていただいております。  市長は,これからの鈴鹿市を市民一人ひとりが夢や生きがいをもって安心して暮らせるまちをつくると決意されていますが,これには私も大賛成です。市民の暮らしを最優先を掲げる私との共通点もあります。しかし,目標を達成するには,正しい現状に対する認識がなければ的外れになると思います。  そこで,施政方針に関連して,現状認識の部分について,2点質問をさせていただきます。  初めに,全体の情勢をどう見るのかという角度からです。  まず,施政方針の中には,「政府は明るい未来を実現するために,今後もさらに改革を推し進めようとしています」とありますが,国と地方との三位一体改革での攻防や,今後の交付税制度自体を変えていこうとしている動きを見るとき,地方が国にしっかり物を言っていかなければならない関係であることを認識する必要があると思いますが,どう思われますか。  次に,鈴鹿市の経済情勢について,どう見るのかという角度からです。  「安定的で継続的な生産活動のおかげで,今では20万の人口を要するまでに発展し,現在,我が国で最も元気な中部圏を構成する主要な都市へと成長してまいりました」と述べておられます。また,「税収などの数値を見る限り,主力産業であるものづくり産業の業績は堅調に推移している」とも述べておられます。  しかし,これは,鈴鹿市の製造業の一つの側面に触れているのにすぎません。同じ製造業でも,平成7年に,鈴鹿市には474の製造業の事業所がありました。これが平成16年には360事業所に減少しています。9年間で114もの事業所が廃業や倒産に追い込まれているのです。しかも,その大部分が従業者数が4人から9人という零細の事業所です。つまり,元気な鈴鹿といっても,それは一部の大企業の現状という一側面を示しているのにすぎません。元気な鈴鹿の背後では,極めて深刻な事態も同時に進行しているのではないでしょうか。  こうした側面も正しく見て,適切な施策を行わなければ,どうして夢や生きがいの持てる鈴鹿市にすることができるのでしょうか。  以上の2点についての市長の現状認識を改めてお伺いいたします。  施政方針に関する次の質問です。  「人づくりに力を入れ,市民のさまざまな不安を解消する。そのためには,まず第1に,健康,福祉の充実に努めます」と述べられていますが,本当にそうなっていくのでしょうか。市民が主役の市民を大切にする町をつくっていこうとする市長の気持ちはよく理解させていただきますが,しかし,実際の鈴鹿市は,他市と比べて,教育費や民生費が低いのが実情です。  済みません,資料をお願いいたします。               〔資料をスクリーンに示す〕  もうこれ大変小さくて,細かくて申しわけないんですが,これは――本当に申しわけないですね,済みません。平成13年度から平成16年度まで――最初,これ教育費ですね。教育費の1人当たりの教育費を出した表なんですね。これは,合併前の旧三重県下の13市ですね。旧13市のずっと1人当たりの教育費を計算したものなんです。  これを見ますと,鈴鹿市は,中間から以下,1人当たりの教育費ですね――それに属しているということがわかると思います。  これは,さらっと見ていただいて――次に,済みません。  次のこの折れ線グラフなんですが,これは1人当たりの教育費を折れ線グラフにし,平成13年から16年度まで示したものなんですね。  これは,北勢4市ですね。これも旧です。四日市市,桑名市,鈴鹿市,亀山市というふうに示させていただいた折れ線グラフなんですね。  ちょっと申しわけないんですが,鈴鹿市は,緑に見える折れ線グラフなので,一番下にはっているというふうになると思います。  はい,次にお願いいたします。  次これ,民生費です。これ民生費も,平成13年から平成16年までを1人当たりの民生費ということで掲げさせていただいたものですが,これはもう一番はっきりしているんですね。この4年間とも――4年間じゃない。平成13年,14年,15年は,鈴鹿市は北勢――旧北勢3市のうちで1人当たりの使われている民生費は――一番下ですね。平成16年度に,辛うじて下から2番目ということができるんですね。  はい,次お願いします。  次も,先ほどと同様,1人当たりの民生費を折れ線グラフにしたものです。  これが,旧北勢4市の状況なんですが,また,これでも鈴鹿市は緑の部分ですので,一番下をはっているというふうに言えると思います。  ありがとうございました。  資料を見ていただきました。私は,この資料を見て,一つの判断を下しまして,市長が人づくりに力を入れ,市民のさまざまな不安を解消するために,健康・福祉の充実を実現するには,かなりの力を入れていただいて,予算を充実させる必要があるなと感じました。どうお考えでしょうか。  以上,施政方針についての1回目の質問といたします。  御答弁をよろしくお願いいたします。 ○議長(大西克美君)  市長。                〔市長 川岸光男君登壇〕 ○市長(川岸光男君)  それでは,板倉議員の施政方針に関する御質問に,御答弁を申し上げます。  まず,1点目の現状認識についてでございますが,地方分権が推進をされ,今後,ますます都市間競争が厳しくなる中で,本市が生き残れるためには,まず,国の動向を把握し,それに対して地方自治体として何をなすべきかにつきまして,その一端を施政方針の中で申し述べさせていただきました。  その国の動向でございますが,国におきましては,人口減少や超高齢・少子化社会の進展,グローバル化・情報化による社会変革,国のニーズや価値観の多様化といった直面する時代の潮流に対応するために,平成17年4月には,2030年をにらんだ日本21世紀ビジョンを,本年1月には5年間の経済財政運営方針としての日本経済の進路と戦略を打ち出し,次々と新しい改革を推し進めることで,明るい未来を実現しようとしております。  ただ,何事においてもそうですが,国の推し進める改革には,陽と陰が必ずあり,陽の部分ばかりでなく,日の当たらない部分にも目を配ることが重要でございます。  地方分権時代を迎え,真の地方分権を確立するためには,また,住民福祉の向上のためにも,地方の立場から,日の当たらない部分への配慮の声を上げていくことは重要なことであると認識をいたしております。  現実に国と地方の関係につきましては,権限は移譲されるものの,それに見合う財源が確実に移譲されることはなく,補助金や交付金などの国の歳出削減は強化をされ,財源確保が容易でない自治体にとりましては,自立した地方の実現は厳しいとの見方があります。  また,地方にとりましても,深刻な少子・高齢社会の進展や,財政赤字による高負担高依存社会への突入,さらには,格差の固定化に伴う社会の不安定化といった課題がございます。  しかしながら,地方としては,まだまだ真の地方自治は確立しておらず,現在の国の枠組みの中で,よりよい市民サービスを提供するため,あらゆる制度やメニューを活用して行政運営に努めなければなりません。  施政方針は,そうした枠組みのもと,平成19年度を,また市長2期目の4年間をいかなる市民サービスに努めるかという方針をお示しさせていただいたものであります。  また,経済状況の現状認識についてでございますが,政府は,今月,法人企業統計におきまして,1から3月期の売上高・経常利益・設備投資は,いずれも過去最高を更新し,特に設備投資は16四半世紀連続増加で過去最高を更新し,引き続き高水準であるとの見方を示しております。  さらに,資本金1,000万円から1億円の中小企業の経常利益も,前年度同期比5.3%増加と,2四半期ぶりの増加となったことを受けまして,企業部門の好調が続いているという説明をいたしております。  しかしながら,全国的な景気動向は良好に推移をしているものの,地方における中小企業を取り巻く環境は,依然として厳しいものでありますし,経営者や,そこで働く従業員の方々には,生活環境も厳しいものがあると十分認識をいたしております。  ただ,少なくとも本市は,さまざまな産業が集積をするものづくりの町でありますことから,すそ野の広い主力的産業が元気であり続けることで,これらを支え,中小企業の底上げができればよいと願っておりますし,将来に向けても,持続的な発展を願っております。  そうした考え方のもと,市内中小企業の育成のため,さきに鈴鹿市工業振興条例の要件を緩和させていただきました。また,中小企業の技術力の向上及び活性化を図る観点から,本市の企業を定年退職したOBが,現役時代の知識と経験を生かし,企業に出向いて技術や経営を指導する,ものづくり動く支援室を設置したり,市内の中小企業と高等教育機関が共同研究により,新技術の開発を行う経費への補助を行っておりますのも,同様の考え方からでございます。  一例を挙げて御説明を申し上げましたが,今後も日の当たらない部分への心配りを忘れずに,市民一人一人が本市に住んでよかったと感じていただける施策を講じてまいりたいと考えておりますので,御理解を賜りますようにお願いを申し上げます。  なお,他市との比較に関する御質問につきましては,企画財務部長から答弁をいたさせます。 ○議長(大西克美君)  企画財務部長。             〔企画財務部長 長谷川正人君登壇〕 ○企画財務部長(長谷川正人君)  それでは,私から,教育費と民生費の割合が他市に比べて低いとの御質問につきまして,答弁申し上げます。  議員御指摘のように,過去の決算額を科目別に見ますと,市民1人当たりの民生費及び教育費は,北勢4市の中で低い位置にございますし,平成19年度の当初予算を見ましても,県内各市の中で低い位置にございます。  議員は,これらについて他市の状況を調査され,比較されておりますので,御指摘もごもっともなことだと感じております。  ただ,この結果がまさっているか,劣っているかの判断を下すには,本市を初め,各市の置かれた状況を十分に加味して行う必要があるかと存じます。  例えば,民生費と教育費に直接関係するものとして,多額の経費を必要とします施設整備の状況はどうであるか,人口構成はどうかなどといった面が市によって異なりますし,議員も御承知のように,市民の求めるものは多様化しておりまして,他施策とのバランスにおきましても,都市基盤整備状況はどうか,安全対策の状況はどうかなどといった面との関係も大きく影響を与えるものと考えられます。  さらには,たとえ民生費や教育費が現在充実しておりましても,将来の子供たちへ負担を先送りするものであってはならないと考えます。  しかしながら,市民の方にとりまして,この点の判断をするための資料が事務事業評価などを進めておりますものの,まだまだ少ないと思っております。  また,この地方分権の時代にありましては,他市の状況を知ることは大切でありますが,他市と比較した行政運営ではなく,主役である市民の求める行政運営をしなければならないと考えております。  施政方針の中で市長は,政治姿勢として対話を強調しておりますが,市民の声を十分に聞き,市民の求める施策に対して財源を有効に配分することが,市政運営の基本ではないでしょうか。そのためには,本市の状況を市民にわかりやすくお示しすることが重要でありますし,市民の声に基づきまして施策を選択した場合に,どういう理由で,どういう効果をねらって,いつまでに,どのような状態にするのかといった説明責任を果たしながら,施策を進めていくことが重要であると考えております。  そのような意味におきまして,今年度中に戦略計画を作成いたしたいと考えております。  よろしく御理解賜りますようお願い申し上げます。 ○議長(大西克美君)  板倉 操議員。                〔2番 板倉操君登壇〕 ○2番(板倉 操君)  御答弁ありがとうございました。  国と地方の関係については,市長もいろいろるる述べられましたが,私がここで確認したかったのは,国のやり方――私は政策というのをみんなに説明するときに,国のやり方って言ってるんですね――わかりやすいから。国のやり方によって,今後,市民がどのような立場に追い込まれるのか,また,地方自治体も,どのような立場に立たされるのかを正しく見て,市政運営をすることが非常に重要だなというふうに思ったので,確認する意味で,こういう質問をさせていただいております。  答弁の中にも,日本の21世紀ビジョンというふうに出てきて,それに対する評価が――ちょっと私わからなかったんですが,この21世紀ビジョンについて,私は,昨年の6月議会に,これは今後の地方に対して,国がする地方切り捨ての政策ではないのかという立場からね,一般質問をさせていただいたことがあるんですね。  なぜこのようなことを言うかというと,東京都区内のある区長が――何とか区というのはわかってるんですが,そこの区長がね,自分の政治姿勢として,公共の仕事の6割を民営化するという方針を出しています。これなどは,住民の福祉の増進を公共として責任とらないということで,非常に私は許せないことだなと思ってますし,でも,この市長にすれば,これは,いわゆる国がやっている改革政治をさらに進める姿勢なんですね。  21世紀ビジョンというのはね,やはりそういうふうに――要するに21世紀ビジョンに書かれていることは――今の言った区長ですか――そういう地方をつくるというふうなことを私は21世紀ビジョンは求めていると思うんですね。そういう意味で,ちょっと気になったものですから,確認させていただく意味で質問いたしました。  この21世紀ビジョンは,もう御存じのように,昨年,地方6団体から大反発を受けて,三重県でも野呂知事が全国に先駆けて総決起大会を開いたことは,皆さんも御記憶にあるんではないかというふうに思っております。  去年――昨年ですね,6月に,市長からの御答弁では,21世紀ビジョンの内容は,地方交付税の見直しとともに,抜本的な改革が地方に求められていることから,これが国の財政再建のみを優先するものであってはならないと考えている。こういうことに対して,地方は,市民の暮らしを守るために,県及び――鈴鹿市はですよ,県及び県下の他市町村と歩調を合わせて,国に対して言うべきことは言い,要求すべきことは要求していきたいとの御答弁をたしかいただいているんですね。この答弁の中に示されている国のやり方に対する市長の姿勢は,今後の4年間も変わらないで貫いていかれると――この姿勢はね――ということでよいのかどうかを,ちょっと1点質問させていただきたいんですね。これは確認の意味ですね。  それから次に,経済状況についてのことで,中小企業――日の当たらないとこだとか,中小企業を取り巻く環境を理解していただいているということでね,あそこの文面を読んだだけでは,そういうのは伝わってこなかったなと思ったんですけれども,安心をいたしたところです。  私の考え方で,同様なお考えを代表質問の中で,大谷議員も述べておられましたね。私も選挙のときに,製造業ですが,本当に小さいところ,そんな多くはなかったんですが,回らせていただいた経験からすると,本当にそこは自動車部品をつくっている幾つかの工場なんですが,とても大変だなと。家内工業というか,四,五人でやっているところ,それから外国人や日本人1人か2人を雇ってやってらっしゃる事業所もあって,もう食べていくのが精いっぱい。利益なんてとてもない。今の景気がいい景気がいいなんて言われていることは,全然自分たちには見えないというような声を幾つかお聞きしたものですから,こういうふうなところで確認させていただきたかったわけです。  もちろん工業振興条例の緩和とか,ものづくり支援室ですか,そういう努力をしていただいているということは,本当十分理解させていただいてます。私もこの点につきましては,議員として,どういうことで,その方たちが光が当たっていくのかというようなことは,今後,また,取り上げていきたいなというふうに思っていますので,そういう意見を言わせていただきまして,再質問は,この点については,いたしません。  それからまた,教育費や民生費が他市に比べて低いという件について,私の指摘はもっともだけど,それだけでは判断ができないというふうに言われて――るるいろんなことを言われましたね。市民が主役なんだから,市民の――何というのかな,主役である市民の求める行政運営をしなければならないだとか,それから他市の状況を知ることは大切だが,他市と比較した行政運営ではなくというようなことも多々言われて,どういうところに判断の基準を置いてしてるのかというのは,私はとてもわからないんですね。何というんですか,私はただ,人づくりのためにね,教育に力を入れます。これページ――13ページですね。「安全・安心のために市民のさまざまな不安を解消しなければならない。まず第1に,健康福祉の充実に努めます」と述べておられますよね。要するに力を入れるというふうに述べておられるので,では,今まで見てきた中で,私の判断は,1人当たりの民生費や教育費のところに判断の基準を置いて判断しているわけですね。それから見ると,他市と比べて低いと。しかし,そんなところで低いとかね,あるいはまさっているとか,劣っているとは言えませんよと――言えないんじゃないですかという御答弁だったので,それでは,19年度の予算も他市より低いとおっしゃってるんですね。  それでは,強めていくために,積極的な財政措置を行わなくてもよい現状なのだというふうにお考えなのかどうかね――ということをお聞きしたいと思います。  以上です。 ○議長(大西克美君)  市長。 ○市長(川岸光男君)  板倉議員から,昨年6月にも,議員から強まる地方切り捨ての施策についてという関係で質問をいただきました。  当時も三位一体改革について,地方6団体こぞって,政府に対して物を言っていこうという関係で,知事を中心に集会がございまして,私も参加をさせていただいて,それぞれ対応させていただいてきております。  地方分権の関係で,現実的には,3兆円という関係の地方の財源確保という国の方針が出されました。現実的には,それを上回る国の交付金,補助金のカットがあって,非常に地方にとって何のための地方改革かという関係で,ことしの19年度予算も,大変そういう意味では厳しい財源の中で予算を組まさせていただきました。  ただ,鈴鹿市は,先ほども施政方針でもお話をさせていただきましたように,幸い,企業の環境というものが整っているという関係で,そこをカバーができたり,そういうような取り組みの現状であるというふうに思っております。  私も1期4年をさせていただいて,これからも国に対して言うべきは言っていくという姿勢は変わらず持っていきたいというふうにも考えております。  先日,土曜日の日も,北勢の5市5町の首長と知事との意見交換がございました。地域のいろんな取り組みとか,意見交換をさせていただきましたけども,そのときも,知事の方からも,国に対して言うべきことは言っていきたいというお話がございました。ぜひ,6団体と同じような,私どもも知事の対応に十分共鳴するところがございますので,ぜひ,知事が発言する部分については,ぜひ,首長との協調とか,そういうものをとってほしいと。鈴鹿市だけの首長が発言をしても,なかなか国に届かないという部分もございますので,そうした気持ちを込めて,この前,意見交換をさせていただいたところでございます。  これからも,そういう意味で,財政大変厳しいところございますけれども,ぜひ,選択と集中という関係で財源は考えておりますけども,ぜひ,市内のそれぞれの産業が元気になれるような,そういう施策づくりをぜひこれから構築をして,財源確保という部分についても進めていきたいというふうに思っております。
     それから,教育費,民生費という関係で御指摘がございまして,答弁をさせていただきました。  それぞれの年度によって,教育費が多少高くなったり,あるいはまた,低くなったりという部分があろうかというふうに思っております。私どもは,今年度は,ぜひ,きめ細やかな教育ができるようにという関係で,体制をつくらせていただきました。  ただ,今後,教育費が事業費的には増加をしていくという可能性がございます。それは,中学校の新築移転という関係が出てまいりますし,あるいはまた,民生費も,それぞれ鈴鹿も大変厳しいところございますけれども,できるだけ弱い人の立場を立った,そういう施策を――他市と比べたら,まだまだ少ないんじゃないかという御指摘たくさんもらっておりますけども,着実に前進をするように,精いっぱい取り組んでまいりたいというふうに考えておりますので,年度年度によって,教育費とか民生費というのは,その事業の展開によって変わっていくというふうに思っておりますので,ぜひ,御理解をいただきたいなというふうに思います。  以上です。 ○議長(大西克美君)  板倉 操議員。                〔2番 板倉操君登壇〕 ○2番(板倉 操君)  もう時間もありませんので,今,市長に直接答えていただきましたので,ありがとうございました。  地方と国との関係ということで,北勢の懇談会の様子なども話していただきまして,やはり引き続き,やはり私は,地方は,市民を守るという立場で――やはり市民生活を守るという立場で,私たちもそうですが,やっていかなければならないというふうな事態がもっともっとやってくるというふうに思っていますので,どうぞよろしくお願いいたします。  それから,教育費や民生費が他市に比べて低いという件についてですが,年度年度によって高くなってきているとか,いろいろるるお述べになりましたけれども,市長の言葉から,今後も力を入れてやっていくというふうな御発言があったので,これは非常に力強いなというふうに思わせていただきました。  それで,やはりその前の部長答弁とか聞いてますと,ああでもない,こうでもない,ああでもない,こうでもないというふうなことで,私は非常にちょっとキレそうだなというふうに思っていたんですが,今,市長があれですね――何というんですか,言っていただいたので,非常に心強く思いました。  やはり福祉を強めていくだとか,教育を強めていくということについても――何というんですか,今,自立支援法でも,若干今回の補正で,障害者の方の負担が緩和された,事業所の方の負担が緩和されたということはあるものの,やはり1割負担とか,本当に重度の方なんかは,ひどい状況に追い込まれているわけですね。こういうことに対して,例えば安全・安心で第一に健康して,それから福祉を充実するということであれば――ことにもやはり気を配っていく。  それから,今,介護難民だとか,医療難民だとかいう言葉がとても使われていて,本当に介護保険が変わって,やはり支援になってしまったりした方が,やはり車いすが借りれなくなったり,介護ベッドを借りる権利がなくなったりとか,本当にさまざま高齢者施策や障害者施策を見てもそうなんですね。ですから,こういうところのことをしっかり見ていく――これは教育の内容でもそうですけれども,しっかり見ていって,やはり充実するということの意味を考えていただいてやっていただきたいなというふうに思います。  以上,1点目の質問を終わらせていただきます。  2点目の質問に移ります。  私は,昨年の12月議会の一般質問で,認可外保育園の支援の充実について取り上げました。市長からも,認可外保育園関係者が現在に至るまでの長年にわたり,それぞれの時代が求める多様な保育事業について,認可園を補完するという立場で,柔軟な保育サービスを提供してきているということを評価していただきました。そして,今後の就労の多様化は,ますます加速すると考えられるので,子育てとの両立を支えていくためには,保育サービスにも実情にこたえることができるような一時保育・夜間保育など,さらに充実した体制が必要になってくるとの考え方も示していただきました。そして――そのとき,私は,認可外保育園への支援について,市制度の運営費補助の増額,また,休日保育・夜間保育への補助,園児の健康診断費用の支給などの3点を挙げさせていただきまして,市としてどのような支援が可能なのかを質問させていただきました。  その答弁として,保育サービスの現状やニーズなどを検証しながら,それに見合った助成を検討していきたいという御答弁をいただいたわけです。この検討は,今はもう6月ですから,どのようにしていただいたのかをずばりお聞きしたいと思います。  よろしくお願いいたします。 ○議長(大西克美君)  保健福祉部長。              〔保健福祉部長 渥美眞人君登壇〕 ○保健福祉部長(渥美眞人君)  それでは,板倉議員の御質問に,御答弁申し上げます。  認可外保育園の支援の充実についてということでございます。  12月定例会におきまして,認可外保育園への評価と支援につきまして,市の考え方はどうかという御質問をいただき,認可外保育園は,それぞれの時代が求める多様な保育需要につきまして,認可園を補完するという立場で柔軟な保育サービスを提供していただいておりますことは,十分認識をいたしているところとお答えを申し上げました。  また,認可外保育園の支援の充実につきましては,本市といたしましても,経営基盤の安定を図っていただくための支援といたしまして,三重県が定めております子育て支援推進保育事業費補助金とともに,市の制度でも運営費補助を実施しており,今後につきましては,個々の事業から考えるのがよいのか,あるいは経営面,実態等を検証させていただき,全体枠の中で図っていくのがよいのか,それも含めて今後検証させていただきたいという答弁をさせていただいたところでございます。  本答弁の具体化ということでございますけれども,これらのことを検討いたしました上で,本年度市独自に補助をしております園児1人当たりの運営費につきまして,枠予算の中ではございますが,増額を考えてまいりたいというふうに存じますので,御理解を賜りますようよろしくお願いを申し上げます。 ○議長(大西克美君)  板倉 操議員。                〔2番 板倉操君登壇〕 ○2番(板倉 操君)  ありがとうございました。  市独自の補助をしていただくということで――枠予算の中でしていただくということの御答弁を受けまして,大変うれしいことだなというふうに思っておりまして,認可外保育園の実情や役割を理解して,評価していただいた結果で,前向きに検討していただいたと評価させていただきます。本当にありがとうございました。  これで一般質問を終わらせていただきます。 ○議長(大西克美君)  これにて,板倉 操議員の質問を終了いたします。  この際,暫時休憩をいたします。  再開は13時といたします。             午 前 11 時 37 分 休 憩          ――――――――――――――――――――――――             午 後  1 時 00 分 再 開 ○議長(大西克美君)  休憩前に引き続き,会議を開きます。  日程により議事を継続いたします。  矢野仁志議員。               〔19番 矢野仁志君登壇〕 ○19番(矢野仁志君)  皆さん,こんにちは。  あくてぃぶ21の矢野仁志でございます。  本日は,三つほどお願いをいたします。  第1点は,防球ネットの基準について,開放時間帯,授業中の設備・整備・管理の責任について,2点目として,開放委員会の徹底はなされているのかということで,質問をさせていただきます。  第1点に,防球ネットの基準についてでございますが,学校の運動場は学校体育での利用は当然でございますが,社会開放でも各種団体が利用しております。学校施設の地域のみんなが活用し,スポーツを楽しむことは,本当にすばらしいことだと思います。  学校の運動場には,通常は防球ネットが設置され,ボールが学校敷地外に飛び出す対策がなされていると思いますが,学校によっては,運動場が交通量の多い道路に面しているのに,通用門のスペースなど,一部とは言え,防球ネットが設置されていないケースが見られます。こうした学校に当たっては,道路にボールが飛び出し,通行している自動車や自転車の通行人がひやっとするようなことは,ままあるように思われます。重大な事故が起きるおそれがあるのではないかと危惧をいたしております。  そこで資料をお願いいたします。               〔資料をスクリーンに示す〕  これはある小学校なんですが,このスペースが――このスペースからボールが飛び出してくると。この横にかなり高いフェンスがなされておるんですが,ここからたくさん出てくると――ボールが出てくるという現状があります。  次,お願いいたします。  これもある小学校なんですが――ここの部分ですね。この生け垣といいますか,松の木があるために,ボールが飛び出すということは,ここ以外には少ないんですが,ここもフェンスがやや低いように思います。  次,お願いします。  これも――ここはやや高いんですが――これは私の住まいするところの小学校なんですが。  次,お願いします。  このように――これはある小学校なんですが,門の前には,こんなスペースがあるんですが,その前に,大きな防球ネットが設置されております。  次,お願いします。  これも先ほどの学校なんですけども,フェンスが低い割には,この生け垣といいますか,松があるためにボールが飛び出しにくい部分もあるように思われます。  次,お願いします。  これは,ある小学校なんですが,非常に高いんですね――これは。といいますのは,ここからずっと田んぼなんですね。だから,田んぼにボールが仮に入ってしまえば取れないということで,このフェンスは非常に高いです。  以上ですか,もう一枚ありますか。ないですね。  はい,ありがとうございました。  以上,スライドで説明をさせていただいたわけなんですが,学校の運動場を利用している市民や団体に対し,どのような指導をしているのでしょうか。  そしてまた,学校によって防球ネットの高さが違うが,何らかの基準はあるのでしょうか。どんな理由があるにせよ,防球対策がなされていない危険箇所のある学校については,早期の対策が必要と思われます。  関連して,次の質問ですが,鈴鹿市立学校施設の開放に関する規則というのが定められておりますが,市民の活用状況をお尋ねいたします。  鈴鹿いきいきスポーツ都市宣言のとおり,多くの市民が開放施設を利用し,スポーツを実践し,大いに効果が上がっているのを実感しております。  そこで,施設の管理,利用状況をお尋ねいたします。  1点目,よろしくお願いいたします。 ○議長(大西克美君)  市長。                〔市長 川岸光男君登壇〕 ○市長(川岸光男君)  それでは,矢野議員の御質問に,御答弁申し上げます。  学校の体育施設の開放事業につきましては,昭和50年に,スポーツ振興法に基づき,市民に体育・スポーツ活動の実践の機会を与え,体育・スポーツの健全な普及発展を図るとともに,市民の健康の保持増進と体力の向上に資するため,学校体育施設を市民の利用に供する目的で,鈴鹿市立学校体育施設の開放に関する規則を定め,学校の教育に支障のない範囲で活用し,昭和51年度より実施をしております。  昨年度も小学校,中学校の全40校で実施いたしましたところ,体育館,運動場を含めまして,年間延べ約44万人もの多くの方々に利用していただき,鈴鹿いきいきスポーツ都市宣言の1人一つのスポーツの実践に大いに効果を上げているものと考えております。  現在,学校体育施設開放事業を行っております市内40校の小・中学校におきましては,それぞれに規模や立地条件,地域性が違っておりますが,利用者の方々が安心して計画的に利用していただけますように,各学校ごとに学校体育施設開放運営委員会を設置して,利用者が体育スポーツ活動における安全管理及び施設管理に万全を期するため,運営委員とともに,利用者の危険防止や施設の管理をお願いする管理指導員を設置して,各学校の実情に応じた利用方法等を決め,御利用をいただいております。  本市といたしましても,年2回,学校開放運営委員長会議を開催して,その会議におきまして,防犯,安全対策をお願いしたり,意見交換などを行い,諸事項について,注意喚起を図っております。  今後につきましても,安全対策等には十分注意をするよう徹底をしてまいりたいと考えておりますので,御理解を賜りたいと存じます。  なお,学校施設管理につきましては,教育長より答弁をいたさせますので,よろしくお願いを申し上げます。 ○議長(大西克美君)  教育長。               〔教育長 水井健次君登壇〕 ○教育長(水井健次君)  それでは,私からは,矢野議員の御質問の1番目の防球ネットの基準についての1点目,開放時間帯,授業中の設備整備の管理責任について,御答弁申し上げます。  防球ネットにつきましては,申し上げるまでもなく,部外の方に対する安全策として施設管理上,設置する必要があるものでございます。  しかし,学校施設における防球ネットの設備につきましては,必ずしも明確な基準があるわけではございません。  一方では,それぞれの運動場の使用形態,いわゆる児童・生徒の授業やクラブ活動によるものなのか,あるいは学校の施設開放の使用によるものなのかによって,防球ネットの必要性や高さのその議論も変わってくるところでもございます。  現在,本市の小・中学校におきましては,運動場の使用状況や隣接する周辺の土地利用の状況など,それぞれの学校の実情に見合った防球ネットを設置している状況でございます。  学校施設は,児童・生徒が学習するための施設でございまして,同時に,学校教育に支障のない範囲で,社会教育の一環として地域の方々に,体育館や運動場などを御活用いただく,そういった施設でもございます。  現状では,学校施設として,よりよい整備ができるよう努めているところでございますので,御理解をいただきたいと存じます。  ただ,議員御指摘のように,比較的交通量の多い道路に面した運動場があり,そこに設けられている出入り口からボールが飛び出していくことは,その道路を通行する方に多大な御迷惑をおかけするだけではなく,危険でもあり,そういったことで,早急に改善していく必要があると考えております。  今後,さらに詳細な現場の状況を把握し,適宜,対策を講じてまいりたいと考えておりますので,御理解賜りますようお願い申し上げ,御答弁といたします。 ○議長(大西克美君)  矢野仁志議員。               〔19番 矢野仁志君登壇〕 ○19番(矢野仁志君)  御答弁ありがとうございました。  水井教育長さんの答弁の中にもありましたように,大変危険な学校もあります。県道沿いの多くのとこをちょっと見て回りましたが,やはり早急な対策をしていただかないと,本当に危険であるというふうに思っております。事故の発生する前に,テンポラリーで構いませんので,早急に改善していただきますよう,よろしくお願いをいたします。  次に,移らさせていただきます。  2点目の5歳児健診の必要性ということで質問をさせていただきます。  発達障害については,既に何度も質問をさせていただいております。再度,簡単に紹介をさせていただきますと,脳機能の発達の偏りが原因とされ,学習やコミュニケーションなどの社会性にハンディを抱えやすいとされております。その中には自閉症,アスペルガー,ADHDなどがあります。現在,3歳児健診を否定するわけではございませんが,特別何かがおくれていない限り,3歳児の段階で見きわめは難しいのではないでしょうか。3歳児健診において気づく例もありますが,親がなかなか受け入れることができず,時間がかかることが多いと聞いております。恐らく同じ立場に私が置かれた場合,同じことを考えるのではないかなと思います。これら1歳児,3歳児健診は,母子健康法で義務づけられております。それ以上の健診などは,自治体の裁量とされているのが現状でございます。ただ,親が子供への対処法を知る機会は多くあるべきだと考えます。  そのような観点から,1歳児,3歳児,5歳児健診を実施する必要があるのではないでしょうか。また,小学校入学までとは言わず,義務教育を終了するまでの継続した支援を実施する必要があるのではないでしょうか。また,障害のある子供たちに対しては,高校卒業や成人になるまでを一括して支援していく必要があるのではないでしょうか。そのためにも,保健福祉部単独ではなく,教育委員会との連携が必要であると考えます。本県においても,お隣の亀山市が同様の取り組みを既に開始しております。鈴鹿に住んでよかった,そう思えるような支援体制が必要だと思いますが,いかがお考えでしょうか。  本市においては,保健師,心理相談員,保育士,言語聴覚士,感覚統合指導員などの関係者の方々には,日ごろより努力され,感謝をいたしております。しかし,先ほどの関係者や行政機関の方の中には,この子は親の育て方が悪いとか,大変不適切な言葉を口にする職員がいると聞いております。この発言が本当に頑張っていただいている職員の頑張りをも否定しかねないことになる可能性があります。そういった関係者の教育や研修をぜひ充実させ,鈴鹿に住んでよかったと思われる環境づくり体制が必要なのではないでしょうか。  また,義務教育を含めた一貫した支援を実施するためには,教員である先生方には今以上御負担をおかけする可能性もあります。学級運営,教科指導,生徒指導,クラブ指導など,多岐にわたる業務,今以上の負担がかかることは大変つらいものだと思います。そういった先生方に市費で手当を支給することを前向きに考えていただきたい。クラブ活動においては,最低賃金以下で家庭を犠牲にして働かれる先生方,多く見られます。そういった先生の頑張りをぜひとも評価していただく,そして,そういった環境の管轄が県だからと逃れるのではなくて,市教育委員会においても,ぜひ実施していただきたい。子供を守るのが親の役目,これについて,本市教育職員の親でもある教育長のお考えをぜひお聞かせいただきたいと思います。  以上,答弁をお願いいたします。 ○議長(大西克美君)  保健福祉部長。              〔保健福祉部長 渥美眞人君登壇〕 ○保健福祉部長(渥美眞人君)  それでは,私の方から,矢野議員の2番目の御質問の5歳児健診の必要性について,御答弁を申し上げます。
     乳幼児の健康診査につきましては,母子保健法の規定により,乳幼児の健康の保持及び増進のため,満1歳6カ月を超え満2歳に達しない幼児,満3歳を超え満4歳に達しない幼児に対して行わなければならないとされております。それぞれ1歳6カ月健診,2・3歳児健診と言われます。  平成17年4月1日より施行された発達障害者支援法におきましては,児童の発達障害の早期発見についてうたわれておりまして,母子保健法に規定する健康診査を行うに当たり,発達障害の早期発見に十分指導することが明記をされております。  健康づくり課におきましては,1歳6カ月児健診及び3歳児健診を行う際に,心身の発育,発達をチェックし,情緒・発達面で,より詳しい精査が必要な幼児と育児不安が強い保護者に対して,心理相談員による個別相談を実施いたしております。  これらの相談で必要な対象者には,発達検査を実施し,情緒・精神発達に応じたかかわり方などの助言を行うことにより,保護者の不安の軽減を図り,関係機関との連携を図りながら,必要に応じて療育専門機関への紹介を行っております。  また,健診後,フォローが必要な幼児と保護者を対象に,親子教室を開催し,保健師,心理相談員,言語聴覚士,感覚統合指導員,保育士の多職種の中で見守り,かかわり方の助言を行い,保護者の方の不安の軽減を図っております。  教室終了者には,保育所,幼稚園の就園時の申し送りや,保健師によります巡回等を実施し,集団生活につなげるための支援といたしております。  同じように,電話相談,医療機関等の関係機関からの紹介時にも,心理相談員,言語聴覚士による相談の機会を設けております。  また,障害の早期発見,早期療育,就学指導等にかかわる,早期からの一貫した支援体制を推進するため,教育委員会を初め,幼稚園,保育所など,関係部署で構成いたします,めばえネットワーク協議会や特別支援教育地域連携協議会にも参加し,情報の共有並びに連携を図っているところでございます。  就学時におきましては,就学前の相談の場としての就学指導委員会に参加して,教育現場との連携を図っているところでもございます。  このように健診から就学まで定期的な相談,発達検査をして,継続的に見守ることにより,3歳児健診から就学までの間の5歳児健診の目的としての軽度発達障害・心の問題等の早期発見,早期療育を補い,適切な就学支援に努めているところでございます。  今後におきましても,保育所における発達支援に視点を置いた園児健診への取り組みや,教育委員会での特別支援教育,就学支援事業への取り組みなど,集団でのかかわりの場との連携を深め,支援の充実に努めてまいりたいと考えておりますので,御理解賜りますよう,よろしくお願いを申し上げます。 ○議長(大西克美君)  教育長。 ○教育長(水井健次君)  この発達障害――いわゆるADHDとか,あるいはLDとか高機能自閉症,そういった子供さん方の早期発見,早期対応ということは,教育委員会といたしましても,大変重要な事柄であるというふうに受けとめております。  今,保健福祉部長の方から回答がありましたように,今後ともそういった意味で,私どもは就学指導委員会という事務局を持っておりますので,そこを通して,あるいは教育委員会の中にあります教育研究所,そういったところとも連携を図りながら,今後とも発達障害の子供たちへの対応を進めていきたいと。  あと,学校における体制づくりとか,そういったことについては,昨日来,答弁させていただいてますので,御理解を賜りたいと思います。  よろしくお願いいたします。 ○議長(大西克美君)  矢野仁志議員。               〔19番 矢野仁志君登壇〕 ○19番(矢野仁志君)  ありがとうございました。  現在,母子保健法の規定は1歳半,3歳児のみの健診と理解はいたしておりますが,1歳半,3歳,5歳と継続した健診は,他市において,早期発見,早期治療対応ということで,大変よい結果が上がっております。本市の裁量で,ぜひ5歳児健診の取り組みを実施,早急にお願いをいたします。  厚生労働省の研究事業として,鳥取,福岡,山口,栃木,京都の5都市では,5歳児健診を実施しております。それ以外のところでも,取り組みが始まっているそうです。ぜひ鈴鹿市においても,よろしくお願いをいたしたいと要望いたしておきます。  3点目ですが,子育て支援病児・病後児保育について,1点目は,情緒障害児短期治療施設の必要があると思うが,本市は,なぜ取り組みがおくれているのかという点と。  20万都市で,病児・病後児保育が1カ所だけなのは少ないのではないかということで質問をさせていただきます。  近年,児童虐待など,全国各地で発生し,大きな社会問題となっております。虐待を受けた児童に対するケアが必要とされています。そういった心のケアをする情緒障害児短期治療施設が,現在,三重県にはありません。県の方針として,北勢方面への設置計画はあるようでございますが,児童虐待が多発している本市への誘致予定は考えておられないのでしょうか。また,虐待を受けた児童の親の多くが,みずから虐待を受けたという傾向があります。そういった情報を一元管理することも求められているのではないでしょうか。そのためにも,教育,福祉の壁を取り払い,一元的な子育て支援こそが,社会のニーズに求められていると私は思います。  近隣市町村では亀山市を皮切りに,いなべ市や桑名市でも同様の取り組みが始まろうとしております。本市においては,家庭児童相談室長の藤牧氏やほか1名の方が,北勢児童相談所での勤務経験があるとお聞きしております。そういった現場経験のある方々がみえるにもかかわらず,本市においては,なぜ取り組みがおくれているのでしょうか。私自身,障害のあるお子さんを持つ御両親の方々と交流を持つ機会があるのですが,ある親御さんから,行政のあらゆる場所で,その都度,その部署で,都度,子供の障害について説明しなくてはいけない。何回も何回もわかってもらえるまで,それがどんなにつらいことかという言葉を聞いたことがあります。これこそまさに縦割り行政の弊害ではないでしょうか。そのためにも,生まれてから18歳になるまでは,市としては,一元的に面倒を見ていく姿勢が必要なのではないでしょうか。そして,情報共有化を図るめために,一元的なデータベースを導入してもいいのではないでしょうか。そして,本市においても,共働きの家庭の増加によって,保育所に子供を預ける親御さんが増加しております。しかし,突発的な風邪にかかった場合などは預け入れをできない場合が多いと聞いております。従来であれば,近隣の祖父母に預けていくといったことが可能でしたが,最近は,核家族化の影響により,それもなかなか難しいといった現状があります。  そのような観点から,本市においても,病児・病後児保育への対応が急務だと思います。どのようにお考えでしょうか。本市においては,現状では白子クリニックのハピールームが設けられております。しかし,20万都市の本市において,一つでは少ないのではないでしょうか。  実は,私自身もNPOが主体となる病児・病後児童保育の設置勉強会に何度かお邪魔をいたしております。その団体の方々は,NPOを設立して,何とか病児・病後児保育ができないかと一生懸命考えられております。そういった市民の方々の活動に,私はひたすら感心するのみでございました。官から民へという言葉が注目を浴びておりますが,ここまで民主導になったのかなと改めて思いました。  そこで,私は,このような頑張っている方々に,市として何か支援をできないだろうか,例えば,こういった方々の団体に,本当に運営資金などで苦しんでみえる事業をするスタートまでは大変でございます。そのためにも,市が,事業がスタートするまでの資金を融資し,支援が必要なのではないでしょうか。もしくは,行政施設や学校の空きスペースの有効活用といったバックアップ体制を,ぜひともとってもらいたいと思います。官と民が対等な立場で事業を始められる環境構築が,今求められているのではないでしょうか。  以上,よろしくお願いをいたします。 ○議長(大西克美君)  市長。                〔市長 川岸光男君登壇〕 ○市長(川岸光男君)  それでは,子育て支援,病児・病後児保育について,御答弁を申し上げます。  児童虐待に関します相談等の業務につきましては,平成17年4月1日の児童福祉法の改正によりまして,市が一義的相談窓口として指定をされました。相談を受けるに当たりましては,専門的知識が必要となりますことから,専門的な知識を有する人材を任期つき職員として,家庭児童相談室に配置をいたしております。  児童虐待に関する相談件数は年々増加をしてきており,平成18年度は,130件ございました。  このような状況から,情緒障害児短期治療施設の必要性は十分認識をいたしております。  また,病後児保育の今後の取り組みにつきましては,医師の方々の協力が必要でございますことから,鈴鹿市医師会に御協力をお願いいたしておるところでございます。  なお,詳細につきましては,保健福祉部長から答弁をいたさせます。 ○議長(大西克美君)  保健福祉部長。              〔保健福祉部長 渥美眞人君登壇〕 ○保健福祉部長(渥美眞人君)  それでは,矢野議員の御質問の子育て支援病児・病後児保育につきまして,御答弁を申し上げます。  市長が御答弁申し上げましたとおり,児童虐待に関します相談等の業務につきましては,年々増加をしております。  このような状況を踏まえまして,本市といたしましても,要保護児童やDV被害者の早期発見,適切な保護を図るために,保健医療機関,警察,司法機関,教育機関,児童福祉関係機関の各担当者が当該児童等に関します情報や考え方を共有し,適切な連携のもとで対応することが必要であります。  このことから,現在,鈴鹿市要保護児童・DV対策地域協議会を組織いたしまして,会議等の開催やケース会議等を順次,開催をしているところでございます。  御質問の情緒障害児短期治療施設でございますが,軽度の情緒障害を有する児童を短期間入所をしていただき,保護者のところから通っていただき,その情緒障害を治し,あわせて退所した方について相談,その他援助を行うことを目的とした施設でございまして,対象児の具体例といたしまして,虐待により心理的外傷が強度である児童や,引きこもり等で心理治療が必要な児童でございます。  職員配置といたしましては,医師,心理療法を担当する職員,児童指導員,保育士,看護師などの配置が必要となります。  情緒障害児短期治療施設の設置状況でございますが,平成18年9月現在,全国で31施設ございます。  しかし,三重県内には,御質問のとおり現在のところございません。  さきに申し上げましたとおり,児童虐待の相談件数が年々増加する傾向にございますことから,情緒障害児短期治療施設の必要性は認識をいたしております。  三重県といたしましても,必要性を認識しておりまして,平成19年度当初予算新規事務事業目的評価表の中に,健康福祉部こども家庭室において,2007年度は情緒障害児短期治療施設を整備するとの記載がございますので,今後,県下の社会福祉事務所長会議や県との会議などの機会をとらえ,県へ施設整備に向けて働きかけをしてまいりたいと考えておりますので,御理解を賜りますようお願いを申し上げます。  次に,2点目の病児・病後児保育でございますけれども,本市におきまして1カ所だけでは少ないのではないかということで,御質問ではございますが,病児・病後児保育事業は,乳幼児健康支援一時預かり事業といたしまして,保育所等に通園している乳幼児で,病気の回復期にあることから,集団保育が困難な児童で,かつ保護者が勤務等の都合により,家庭で育児を行うことが困難な場合,一時預かりを行う事業でございます。  その事業の種類といたしまして,医師の管理下にあり,症状変化時にも対応できる付設された専用スペースを必要とする医療機関型がございまして,本市は,この医療機関型を採用しており,小児科医に委託をしていただいております施設が白子の病児保育室のハピールームでございます。  ハピールームは,平成15年5月に開設され,日曜,祝日,お盆,年末年始を除く月曜日から土曜日に開所をされております。平成18年度の利用状況といたしましては,769人の御利用がございました。  市長からも答弁をさせていただきましたとおり,現在,鈴鹿市医師会へ実施していただける医療機関等の御協力をお願いしておりますが,医師の選定等,なかなか難しい状況にございます。  医療機関型以外の病児・病後児保育施設の形態には,症状が軽く,悪化の可能性が低い場合の保育所等に併設の保育所オープン型,保育所の医務室などを活用し,緊急的な対応を図るための保育所自園型,症状が軽く悪化の可能性が低い場合には,看護師等を子供の自宅へ派遣する派遣型がございます。  いずれにいたしましても,医師等の協力が必要となりますし,人的配置もございますので,調整を図ってまいる必要がございます。  また,NPO法人による,このような施設の建設につきまして,御要望がございましたときには,御相談をしてまいりたいと考えておりますので,御理解賜りますようよろしくお願いを申し上げます。 ○議長(大西克美君)  矢野仁志議員。               〔19番 矢野仁志君登壇〕 ○19番(矢野仁志君)  御答弁ありがとうございました。  情緒障害者短期治療施設に関しましては,管轄が市でないことも十分承知をしております。しかし,これは県だから,これは市だからという従来の方式ではなくて,この部分は市がしますと,この部分は県で助けてくださいといったような姿勢が必要なのではないでしょうか。これからは,守りの行政ではなく,攻めの行政に転換する必要があるのではないでしょうか。また,できることを分担して行い,この方式は市民にも当てはまると思います。何もかにも行政にしていただく方式は既に終わり,これからみずからのできることはみずからで行い,できない部分が行政が担う,そういう時代に突入したのではないでしょうか。  そのような観点から,本市においても,情緒障害者短期治療施設に関して,ぜひとも積極的な誘致を行っていただきたく思います。また,官単独で行うのではなくて,積極的にも民間に活用してはいかがでしょうか。  2点目の病児・病後児保育は,本市においても,早急に増強する必要があると思います。答弁にありました白子クリニックにおいても,大変負担をしていただいており,聞いております。今後,NPOによる病児・病後児保育への参入は,ぜひとも市としてバックアップをしていただきたく思います。また,医師会を含めた関連機関との調整をぜひともしていただきたいと思います。市が提供するのではなくて,市民がサービスを行い,行政がそれに対して支援する,これこそ官から民へ,その本来の姿だと思います。地域一体となって子育てをする,そういう私たちが忘れかけてきた持ちつ持たれつといいますか,助け合いの精神というのが必要なのではないでしょうか。  以上をもちまして,私の質問を終わらせていただきます。  以上,すべて要望とさせていただきます。  ありがとうございました。 ○議長(大西克美君)  これにて,矢野仁志議員の質問を終了いたします。  この際,暫時休憩いたします。  再開は13時50分といたします。             午 後  1 時 40 分 休 憩          ――――――――――――――――――――――――             午 後  1 時 51 分 再 開 ○議長(大西克美君)  休憩前に引き続き,会議を開きます。  日程により議事を継続いたします。  青木啓文議員。               〔20番 青木啓文君登壇〕 ○20番(青木啓文君)  議席番号20番,あくてぃぶ21の青木啓文です。  まず,川岸市長におかれましては,第2期目の市政を担当されることになり,民間の知恵を取り入れながら,鈴鹿市らしさをより一層発揮され,市民の皆さんの負託にこたえられることを願っております。  それでは,通告に従い質問させていただきますので,よろしくお願い申し上げます。  第1点目は,基礎的な財政状態を示す指標であります,プライマリーバランスについてお尋ねをいたします。  本年の6月から,ほとんどの市民の皆さんの住民税が値上げされます。これは,政府の三位一体の改革に伴う国から地方への税源移譲と,景気対策として導入された定率減税の撤廃によるものであります。  具体的には,国の所得税を約3兆円減らし,地方税である住民税を3兆円ふやすためであります。住民にとって,住民の住民税の値上げは最も身近な問題であり,その使い道には,より一層の関心が高まることが予測されます。今後,ますます地方の行財政運営のあり方が厳しく問われることとなると思います。  プライマリーバランスとは債務償還費,その他利払い費を除いた歳出,いわゆる基礎的支出と,税収・その他の収入,いわゆる基礎的収入の差,つまり過去の借金の元利払い分を除いた支出と,新たな借金を除いた収入の差のことであります。言いかえますならば,自分の稼ぎよりも,お金を使っているかどうかをはかる物差しであります。これが均衡していれば,理屈上は,新たな借金はすべて過去の借金返済に使われ,借金残高が膨らむのを抑えることができるとされています。  現在の国の財政状況は,皆さん御存じのように,支出が大きく収入を上回り,プライマリーバランスが赤字の状態となっており,プライマリーバランスの均衡を図るため,社会保障制度などのさまざまな改革が行われているのが現状であります。  そこで,当鈴鹿市の財政状況を見てみますと,一般会計ベースで起債の借入残高を隔年度別に調べますと,平成14年度末には601億6,448万4,000円,平成15年度末には594億1,056万1,000円,平成16年度末には567億9,978万円,平成17年度末には556億1,009万8,000円となっております。これらの状況を踏まえて,川岸市長は,鈴鹿市の今後の市政運営について,プライマリーバランスを踏まえながら,自主財源の活用のあり方をどのようにお考えになり,どのような施策のもとに市政運営を展開されようとしてみえるのか,まずお尋ねをいたします。  よろしくお願いします。 ○議長(大西克美君)  市長。                〔市長 川岸光男君登壇〕 ○市長(川岸光男君)  それでは,青木議員の御質問に,御答弁を申し上げます。  プライマリーバランスについてということでございますが,私が市長に就任をいたしました平成15年以後,本市の財政状況は,好調な自動車製造業の業績もございまして,比較的堅調に推移をしてまいりました。  昨年には,念願の新庁舎が完成をいたしましたが,相当の基金を積み立てることができましたので,総事業費の約2割弱であります20億円の起債に抑制することができました。議員御指摘のプライマリーバランスも,この新庁舎建設に係る多額の事業費を含めましても,黒字を保っております。  一方,プライマリーバランスが赤字となることは,そのツケを将来の世代に回すことにほかなりませんし,決して健全な財政運営であるとは申せません。  したがいまして,今後も可能な限り,プライマリーバランスの黒字を維持すべく,市政運営を推進してまいる所存でございますので,よろしく御理解を賜りたいと存じます。  なお,詳細につきましては,企画財務部長から答弁をいたさせます。  よろしくお願いします。 ○議長(大西克美君)  企画財務部長。             〔企画財務部長 長谷川正人君登壇〕 ○企画財務部長(長谷川正人君)  私からは,プライマリーバランスを踏まえて,今後,どのような市政運営を行っていくのかという御質問に,御答弁申し上げます。  まず,プライマリーバランスという表現でございますが,余り聞きなれない言葉であると思います。直訳いたしますと,基礎的な収支ということになります。  議員からも御説明がございましたが,財政用語といたしましては,歳入歳出からそれぞれ借金である公債費関連を除いた財政収支のことで,公債費の元利償還金を除きました歳出と公債借入額を除いた歳入のバランスを見る指標でございます。  プライマリーバランスが均衡するということは,言いかえますと,新規の公債借入額と公債費の元利償還金が等しくなる状態でありまして,見方を変えますと,一般歳出を借金以外の収入で賄うことができる分岐点であると言えます。
     さて,このプライマリーバランスに関係する本市の公債費残高の状況でございますが,先ほど議員から御指摘いただきましたように,一般会計で申しますと,平成14年度末の601億6,448万4,000円をピークに,地方債の残高が年々減少してきております。これは,借入元金の償還額が新規借入額を上回っていることを物語っております。  また,過去の一般会計の決算データにおきますプライマリーバランスは,平成14年度が14億3,893万4,000円,平成15年度が40億4,863万8,000円,平成16年度が40億8,848万7,000円,平成17年度が29億3,350万5,000円と黒字が続いておりまして,これは,常に歳入歳出の収支バランスを検証した上で,予算編成から執行まで一連の業務を進めてきた結果であると考えております。  過去には,景気低迷期の国の政策に呼応する形で,交付税を財源手当とした地方債を活用いたしますことで,積極的な景気対策を図るべく,地方債残高がふえた時期もございました。  その後,他の市町村が税収難で厳しい財政運営を強いられる中,本市は好調な自動車産業に支えられたこともあり,比較的地方債の新規借り入れを抑制することができ,結果として大きく地方債残高をふやすことなく,財政運営を行うことができてまいりました。それでもなお,多額の地方債残高を抱えているのは現状でございます。  景気の回復に伴い,税収が持ち直している,こういうときにこそ,将来のために少しでも地方債の残高を減らしておくことが,我々の責務であると認識いたしております。  しかし,この先,年度によりましては,建設事業費等の大幅な増により,一時的にプライマリーバランスが赤字となることも想定されますので,いかなる環境の変化にも柔軟に対応できる,確固たる財政基盤を構築しておくことが必要であると考えております。  そのため,本市の財政計画では,財政運営上の方針の一つとしまして,起債借入額を元金償還額の範囲内にするということを各部局合意の上で定めておりまして,今後とも予算編成に際しましても,この基本方針を極力崩すことかなく,プライマリーバランスの黒字化を前提とした財政運営に取り組みますとともに,限られた財源の有効活用を図ってまいりたいと考えております。  御理解賜りますようお願い申し上げます。 ○議長(大西克美君)  青木啓文議員。               〔20番 青木啓文君登壇〕 ○20番(青木啓文君)  御答弁ありがとうございます。  起債の借入額を,いわゆる元金償還額の範囲内にするということを予算編成上の一つの方針にしてみえるという形でございますけども,ますます厳しくなっていく財政の中で,特に自主財源,一般財源の使い道については,今後,ますます厳しい市民の目が向けられてくるというふうに思います。そのことは,ひいては,川岸市長の市政運営への評価につながるのではないかと思います。  当市の場合,幸いにプライマリーバランスの黒字の状態が続いてはおりますが,先ほど御答弁にございましたように,公債費の残高は決して低い額ではございません。かなりの高額となっております。この状況を踏まえて,最大限に効率的な行財政運営がなされるためには,常に各事業について見直しなど,新しい視点に立って厳しいチェックを行い,施策の推進に努めるべきであると考えます。  そこで,本年度の予算編成の中で取り組まれた具体的な事例をお尋ねいたします。  よろしくお願いします。 ○議長(大西克美君)  企画財務部参事。 ○企画財務部参事(林 治門君)  それでは,私からは,2回目の御質問でございます,本年度予算での新たな取り組みにつきまして,御答弁を申し上げます。  まず,平成19年度当初予算のうち,主な事務事業の一つに,戦略計画策定費という予算を計上いたしております。これは,SWOT分析という指標を用いまして,市政運営のための計画策定づくりを行おうとするものでございます。これをベースといたしまして,新たな行政経営に生かしていこうと考えております。  次に,本年度予算の中で,多額の経費を必要といたします事業としまして,神戸中学校の施設整備に伴います,その敷地の取得に係る予算がございます。議員も御承知のとおり,神戸中学校は現在地周辺で進められております,圃場整備事業によって生み出されました用地を活用して,移転改築を行おうとしているものでございます。  中学校の大規模な建設計画は,昭和59年に開校いたしました創徳中学校以来のものであり,本格的な移転改築事業といたしましては,初めてのことであろうかと思っております。  学校建設の建設に当たりましては,これまでは国庫補助金や地方債を財源としながら事業計画を立てるのが通常のパターンでありまして,用地取得につきましても,地方債を充てるのを通例といたしてまいりました。  しかしながら,今回の神戸中学校の建設に際しましては,新設ではないことと,現在の施設を処分することを前提とした計画でありますことから,用地取得費に関しましては,地方債を充てないという考えで予算化をいたしております。  先ほどのプライマリーバランスではございませんが,地方債の抑制策として,十分効果的な対策であると考えております。  今後も平田野中学校の移転が控えてもおりますし,これに限らず,老朽化等に伴い,建てかえ移転が必要な,いろいろな施設の建設費の財源確保策の一つとして,モデルケースになり得るのではないかと思っております。  また,今回の補正予算に計上させていただいております,不燃物リサイクルセンターの第2期事業に関してでございますが,本市では初めてPFI手法を導入して取り組む事業でございまして,本年度中に事業者の選定を行うため,建設費及び将来の維持管理費などに係る平成42年度までの債務負担行為をお願いいたしておるところでございます。  PFIを取り入れることで,従来の手法よりも,経費節減につながるものであると期待をいたしておりますし,よい前例となってほしいと思っております。  さらには,これも今回の補正に計上させていただいておりますが,乳幼児医療費の制度拡充に伴う予算がございます。内容は,対象年齢の引き上げでございまして,他市では行われているところもございますので,特に目新しいというものではございませんが,従来からの本市の基本的なスタンスからいたしますと,ある意味で画期的なものではないかと考えております。と申しますのも,これまでの福祉関係の施策,特に広く一般市民を対象といたします助成制度などは,原則として,国や県の制度に則した形での運用を基本としてまいりました。そうしたことから,この分野における,いわゆる市単独施策といたしましては,初めての試みであると思っております。  このような中,この先,県の補助制度の拡充を期待する一方で,当面は,子育て支援を推進するために市の単独施策として取り組むことで,多くの市民に喜んでいただければ,財源の有効活用の一つになるのではないかと思っております。  最後になりましたが,予算には計上いたしておりませんが,昨日の水谷議員の一般質問でも御答弁申し上げましたように,広告収入なども新たな財源確保策として有効な手段の一つであると認識をいたしております。財源確保策としても,従来の手法に加え,このような新たな手法を取り入れながら,財源の有効活用に努めてまいりたいと考えておりますので,よろしく御理解を賜りたいと存じます。  私からは,以上でございます。 ○議長(大西克美君)  青木啓文議員。               〔20番 青木啓文君登壇〕 ○20番(青木啓文君)  ありがとうございました。  それでは,いろいろ財源的なものを内訳も考える中で,これからの行政の中で一般財源の使い方ということについては,特に大きな関心が寄せられるというふうに考えております。  通告に従いまして,第2点目の鈴鹿市の社会保障施策についての考え方をお尋ねいたします。  少子化の急速な進行は,各種施策が実行されましてもとどまることがなく,平成元年の1.57ショック,いわゆる合計特殊出生率が昭和41年のひのえうまを下回ってから,毎年減少し続けており,平成17年の合計特殊出生率は前年の1.29をさらに下回り,1.26となり,過去最低を更新いたしております。本年度,若干回復したように伝えられておりますけども,出生数においては下がっておるというのが実態だろうというふうに思います。  また,高齢化の急速な進展により,高齢者人口は現在約2,500万人でありますが,2015年には,団塊の世代が高齢者に仲間入りをするということもございまして,15年先には約3,500万人に達するというふうに推測をされております。  さらに,最近発表されました国立社会保障人口問題研究所の推計によれば,三重県の人口は2005年の人口が186万7,000人であったのが,2035年には160万人まで,実に26.7万人,14.3%も減少すると予測されております。ますます東京への一極集中が進み,地域間格差が一層拡大することが端的にあらわしております。  このため,最近の国の社会保障制度改革の基本的な視点は,一つには,予防の重視,二つには,年金・医療・福祉の一体化や,保健医療と福祉の機能分化,連携などの総合化,三つには,地域医療・地域福祉などの地方主権化,この方向で施策が展開されております。  政府は,経済財政運営と構造改革に関する基本方針――いわゆる骨太方針2003では,国民の負担率に関する数値目標を潜在的国民負担率を見て,そのめどを50%程度としつつ,政府の規模の上昇を抑制すると言っている。また,さらに,骨太方針2006,平成18年7月7日の閣議決定によれば,2011年に基礎的財政収支――いわゆるプライマリーバランスの均衡に向けて,2007年度から2011年度までの5年間で,社会保障関係費の伸びを抑制すると。その規模は国と地方を合わせてマイナス1.6兆円と目標を設定いたしております。この目標の実現を図るため,雇用保険,生活保護,介護,医療保険などで,さまざまな制度の見直しと抑制が行われているのが現状であります。  しかしながら,地域の実態はと言えば,例えば三重県の介護保険による要介護認定者数の推移を見てみますと,制度発足当時の平成12年度末に3.9万人であったのが,平成18年度末には7.3万人と,実に1.9倍に増加をいたしております。  鈴鹿亀山地区の広域連合の介護保険料を見ましても,当初,月額2,771円であったのが,第2期には月額3,078円,今,第3期では3,990円となっており,当初に比べると,約44%の負担増となっております。  このような状況を踏まえて,鈴鹿市民一人ひとりが夢や生きがいをもって安心して暮らせるまちづくりを推進していくためには,単に国の社会保障制度に合わせて事業を行っていくばかりではなく,鈴鹿市の自主財源の活用を図る必要があるというふうに思います。  これからは,どのような視点に立って,何をしていくべきであるとお考えになってみえるのか,お尋ねをいたします。  よろしくお願いいたします。 ○議長(大西克美君)  市長。                〔市長 川岸光男君登壇〕 ○市長(川岸光男君)  それでは,鈴鹿市の社会保障施策の考え方について,御答弁を申し上げます。  高齢者施策についてでございますが,我が国では少子化の進行とともに,急速な高齢化が進展する中で,団塊の世代が高齢者となり,平成27年には,高齢化率が26%に達すると見込まれております。国民の4人に1人が65歳以上になると予想されております。  このような状況の中,介護や支援を必要とする高齢者が増加しております。  本市の介護保険事業につきましては,保険者であります鈴鹿亀山地区広域連合が策定いたしました第3期介護保険事業計画に基づき運営をされているところでございます。  また,本市におきましては,長寿社会にふさわしい高齢者のための保健福祉施策を実現するために,鈴鹿市高齢者保健福祉計画を策定いたしております。  介護を含む高齢者施策全般につきましても,この二つの計画をもとに,一体的なサービスの提供に取り組むことが重要であると考えております。  なお,詳細につきましては,保健福祉部長から答弁をいたさせますので,よろしくお願いを申し上げます。 ○議長(大西克美君)  保健福祉部長。              〔保健福祉部長 渥美眞人君登壇〕 ○保健福祉部長(渥美眞人君)  それでは,青木議員の御質問に,御答弁を申し上げます。  平成12年4月から始めました介護保険制度は,要介護認定者や介護サービス利用者の増加に見られますように,制度は老後の安心を支える仕組みとして定着をしてまいりました。  制度の定着とともに,介護保険の総費用は急速に増大しておりますことから,制度持続可能性が課題となり,制度の大幅な改正が行われました。  その主な内容は,平成17年10月からの施設給付の見直しに始まり,平成18年4月からは,予防重視型システムの確立して,新予防給付と地域支援事業がスタートしております。  また,認知症高齢者やひとり暮らし高齢者の増加等により,身近な地域で,地域の特性に応じた多様で柔軟なサービスを提供いたします地域密着型サービスも行われております。  さらに,高齢者が住みなれた地域で尊厳ある,その人らしい生活を継続することを目指す地域包括ケアを支える中核機関として地域包括支援センターが設置されました。  このような大きな制度改正を踏まえて,介護保険の保険者であります鈴鹿亀山地区広域連合が,第3期介護保険事業計画において設定いたしました第1号被保険料は標準月額3,990円となっております。全国平均,県平均が4,000円を超えている状況よりは,低くはなっておりますが,議員が御指摘のとおり,第1期に比べますと,大幅な負担増となっております。  市といたしましても,鈴鹿亀山地区広域連合と連携をとりながら,利用者に提供されている介護サービスが介護保険制度の基本理念であります,利用者の自立支援に役立っているのかを視点に検討をしてまりいたいと考えております。  また,鈴鹿市高齢者保健福祉計画の基本目標であります,地域の中で高齢者が自分らしく生きるまち“すずか”を目指して,より一層の取り組みをしていきたいと考えておりますので,よろしく御理解を賜りたいと存じます。 ○議長(大西克美君)  青木啓文議員。               〔20番 青木啓文君登壇〕 ○20番(青木啓文君)  御答弁ありがとうございました。  今の時代の中で,いわゆる鈴鹿市においても,特に福祉関係等につきましては,単に国や県の制度だけでの運用ではなくて,そのはざまの問題等を市独自の予算制度,あるいは支援制度等がこれからは必要だろうというふうに強く考えております。  第2回目の質問といたしまして,介護保険について具体的にお尋ねをいたします。  今,多くの市民から寄せられます御意見・要望などは,特別養護老人ホームや介護老人保健施設などには,本当に必要なときに順番待ちがひどくて,なかなかすぐに利用ができないという声が多く寄せられています。実態であろうというふうに思います。今後の施設整備についての計画をお尋ねいたします。  次に,地域に住む高齢者の方々が,その人らしく元気で暮らし続けられるように支援することが,とても大切なことであるというふうに考えております。  そこで,今後ますます高齢化社会が急速に進行する中で,地域ケアの確立が最も重要な課題ではないかと私は思います。鈴鹿市において,鈴鹿市らしい,これからはどのような地域の包括ケアの体制を目指してみえるのか,お尋ねをいたします。  よろしくお願いします。 ○議長(大西克美君)  保健福祉部次長。 ○保健福祉部次長(村山邦彦君)  それでは,私からは,介護保険施設等の整備計画等について,お答えいたします。  平成18年度から20年度につきましては,鈴鹿亀山地区広域連合の第3期介護保険事業計画に基づき,市内を西部,中部,南部,北部の四つの日常圏域に分け,整備を進めております。  平成18年度は,南部圏域に介護老人保健施設を40床増床,中部圏域に地域密着型サービスのグループホーム1カ所と小規模多機能居宅介護を1カ所,北部圏域に小規模多機能型居宅介護を1カ所を整備いたしております。  また,平成19年度は,北部圏域に介護老人福祉施設を20床増床,西部圏域に介護老人保健施設を70床新設いたしております。  地域密着型サービスにつきましては,19年度,20年度ともに,事業計画に基づき積極的に事業者の参入を図るようにしてまいりたいと考えております。  次に,地域包括ケアの体制についてでございますが,平成18年度から地域支援事業が始まりました。地域支援事業と申しますのは,地域の高齢者のうち要支援・要介護になるおそれの高い方を対象に行う介護予防事業,家族介護支援事業などの任意事業,地域包括支援センターが担う包括的支援事業の三つがございます。現在,これらの事業の充実に努めているところでございます。  特に地域包括ケアの中核機関として重要な役割を果たしています地域包括支援センターを市内に4カ所設置いたしておりますが,社会福祉士,主任ケアマネジャー,保健師等が事業量に合った業務が十分行えるような支援を行っております。  また,地域ケアの確立のため,在宅生活支援事業の窓口で,市内に9カ所あります在宅介護支援センターと地域包括支援センターの連携を図り,地域包括ケアの強化をより一層図ってまいりたいと考えておりますので,よろしく御理解賜りたいと存じます。 ○議長(大西克美君)  青木啓文議員。               〔20番 青木啓文君登壇〕 ○20番(青木啓文君)  御答弁ありがとうございました。  特に介護関係につきましては,これからは在宅介護支援センターと地域包括支援センター,この二つの連携が地域の包括ケアを強化していくことになろうかというふうに思います。その中には,国,県施策に何もないものがあれば,市単独でも取り組むような形で御努力をいただきますよう御要望申し上げておきたいと思います。  次に,3点目に移らさせていただきます。  第3点目は,地域の実態を踏まえた施策の推進についてお尋ねをいたします。  川岸市長は,今回の施政方針の中で,「市民それぞれが生活する地域を愛し,夢や生きがいを持ちつつ,心豊かな生活を営むための地域づくりを進める」と述べられています。「妊娠・出産・育児・成長といった一貫性のある子育て支援を目指し,障害児保育,市立保育所での特別保育事業などの保育対策や地域子育て支援センター,放課後児童クラブなどの充実,新たに放課後や週末における小学校の余裕教室を活用し,子供たちの安全・安心の居場所をつくる放課後子ども教室を実施する」と述べられております。  子育て支援につきましては,市長が述べられていますように,一貫性のある施策の推進が特に必要であると考えます。  川岸市長が就任されてから,鈴鹿市の子育て支援施策は大きく前進いたしたものと私は評価いたしておりますが,今後は,真に地域の実情に合わせた,きめ細やかなものとなっているかどうかという,こういったことがこれからの近々の課題ではないかと考えております。  施策の推進を図るためには,これからは費用対効果,コストの縮減,事業の公平性と効率性などを常に検証しながら進めなければなりません。単に既存の施設の運営を継続していくだけではなく,地域の実情に合わせた運営,真に子供たちのための子供のための支援となっているかなどを考えなければなりません。  子育て支援については,保育所,幼稚園,小・中学校,放課後児童クラブ,放課後子ども教室などが,それぞれ独自の立場で活動しており,本当に地域の皆さんが望まれるような利用ができる運営がなされているのか,その役割を果たしているのか疑問点が数多く存在いたします。  地域周辺の既存施設を効率的な活用を図ることにより,効果的に,その機能の分担を果たすようにしてはと考えます。つまり,鈴鹿市独自の子育てネットワークを官民で構築することにより,地域の実情に合わせた真の子育て支援ができるのではないかと思います。  こういった視点から,市内各地域の実情を十分に検証して,真に子供のための子育て支援を行うため,行政の縦割りを越えて,鈴鹿市ならではの,鈴鹿市らしい総合的な施策を早急に検討し,公立サイドだけではなく,社会福祉協議会,社会福祉法人,学校法人,地域の運営委員会,NPOなどとの積極的な協議を行い,実現可能な地域より,まず実行してはと強く考えますが,いかがでしょうか。御答弁をお願いいたします。 ○議長(大西克美君)  保健福祉部長。              〔保健福祉部長 渥美眞人君登壇〕 ○保健福祉部長(渥美眞人君)  それでは,青木議員の御質問の3番目,地域の実態を踏まえた施策の推進について,御答弁を申し上げます。  御質問をいただきました,子育て支援のための施設といたしまして,市内に保育所は公立10カ所,私立保育園は今年度より2カ所開所され,30園,子育て支援センター1カ所,放課後児童クラブにつきましては,各地域の皆様を初め,関係者の方々の御尽力によりまして,20(後に「25」と訂正あり)カ所まで開設をすることができました。
     今,申し上げました施設は,子育て支援のため,それぞれの立場にて,それぞれの役割を果たすため努力をしているところでございます。  ただ,子育て支援に関して,各施設ばらばらで全く横の連絡がないというわけではございません。  鈴鹿市私立幼稚園協会,鈴鹿市私立保育園連盟,鈴鹿市学童保育連絡協議会,鈴鹿市PTA連合会,鈴鹿市民生児童委員協議会連合会,鈴鹿市病後児保育室並びに子育て関係のNPO法人の各代表の方々と,鈴鹿市教育委員会職員,市関係課の職員及び子育て支援総合コーディネーターによりまして,各機関の現状報告や課題及び子育て支援関係の事業計画の把握により,事業の円滑な運営を図るために,連絡調整会議を年4回開催いたしまして,子育て支援サービス情報の共有化,情報提供方法の検討,サービス利用者への利用援助方法のあり方及び各種情報交換等を行っております。  しかし,議員の言われます,真に地域に密着した鈴鹿らしい子育て支援のネットワークにつきましては,今後,検討させてまいりたいと,そのように考えておりますので,御理解を賜りますようお願いを申し上げます。  なお,先ほど放課後児童クラブについての発言中,「25」と申し上げるべきところを「20」と申し上げましたので,訂正の上,おわびを申し上げます。 ○議長(大西克美君)  教育長。               〔教育長 水井健次君登壇〕 ○教育長(水井健次君)  それでは,私からも引き続いて,青木議員の御質問の3番目,地域の実態を踏まえた施策の推進について,御答弁申し上げます。  私ども教育委員会に対しましては,幼稚園のあり方や幼・小・中学校の施設の活用について,地域の子育て支援という観点から,地域の実情に応じた見直しを進めるべきではないかといったことかと存じます。  本市の公立幼稚園は,就学前教育の必要性から,昭和32年に制定された鈴鹿市立幼稚園条例により,当時の小学校区に順次設置してきたもので,現在23園で保育を実施しておりますことは,議員御承知のとおりでございます。この間,本市の幼児教育の振興に寄与してきたものと考えております。  しかしながら,現在に至って社会状況が大きく変わり,幼稚園のあり方も見直しが求められております。少子化や生活スタイルの変化などに伴い,多くの保護者が長時間保育を望むようになり,園児数も年々減少傾向をたどっております。  一部の幼稚園にあっては,集団保育の困難性とともに,園運営の非効率性が指摘されておりますことから,昨年には公立幼稚園の休園基準を定める一方で,今後のあり方についても官民の役割分担や費用対効果の観点から見直しを検討しているところでございます。  また,近年,児童の居場所づくりとして,市内各地域で放課後児童クラブが立ち上げられておりますが,その際にも,幼稚園の空き教室を活用していただくなど,地域の子育て支援策の一つとして,施設の有効活用を図っているところでもございます。  いずれにいたしましても,幼稚園のあり方や学校施設の活用につきましては,議員御提言のように,福祉部局と関係部局との連携はもとより,民間の担い手も含め,地域全体で考えていく,そういったシステムづくりが望ましいと考えております。  今後とも,幼稚園教育のあり方や幼・小・中学校の施設の活用につきまして,地域の皆様方のお声をお聞きしながら,官と民の役割分担のあり方や,各種施設の費用対効果の分析等多角的に検討しながら,取り組みを進めてまいりますので,御理解賜りますようよろしくお願い申し上げ,御答弁といたします。 ○議長(大西克美君)  青木啓文議員。               〔20番 青木啓文君登壇〕 ○20番(青木啓文君)  御答弁ありがとうございました。  これからは時代の中で,地域全体で子育て支援を進めていくという施策が,多くの国の担当施策が行われておる中で,とても大切なことだというふうに考えます。  川岸市長は,その平成15年の就任当初の施政方針の中で,これから行政運営については,民間の知恵を取り入れながら,一つには,自己決定・自己責任,二つには,判断・行動両面のスピードアップ,三つには,コスト意識を掲げられておりました。経営意識の確立を図ることにより,管理型の行政運営から経営型の行政運営へと転換していくと強い決意を示されております。  平成17年度の一般会計決算によりますと,市費におけます園児のそれぞれの負担額は,公立幼稚園,あるいは公立保育所,民間保育園等でかなりの金額の差の開きがございます。単に金額だけを申し上げておるばかりではなくて,例えば,本年5月1日現在の5歳児の公立幼稚園の就園人数,公私立の保育所への5歳児の就園人数を比べますと,587人と822人という実態でございます。一遍に多くの変革を求めることはできないと思いますが,地域の中で,地域の皆さん方と相談する中で,市内各地域の実態を子供たちのための子育て支援の立場に立って検討され,周辺地域の実態を把握され,既存施設の有効活用を図るために,地域全体で考えていくシステムをお考えいただいたらと思います。  最後に,川岸市長に,このことについて御答弁を求め,一般質問を終わりたいと思います。  ありがとうございました。 ○議長(大西克美君)  市長。 ○市長(川岸光男君)  青木議員のおっしゃるとおり,今後,厳しい財政運営という関係がございます。財源の効率的な配分とか,あるいはまた,施策の推進に努めていかなくてはいけないというふうに考えておりますし,先ほどもプライマリーバランスという御質問もいただきました。そうした行政経営という立場の中で,今後も厳しい財政ではございますけれども,しっかりと取り組んでまいりたいというふうに考えております。  そのためには,官民の役割分担という関係で,そうした取り組みを明確にしながら,お互いに公のないところを民が補完するとか,これは民間ではできない,必ず公が責任持ってやっていかなくてはいけない,そうした補完をしながら,より実効性のある施策を進めていく必要があるというふうに考えております。  先ほども議員が子育て支援のネットワーク化という提言もございました。私どもも子育て支援戦略事業という関係で,それぞれ役割分担を進めながら,積極的に取り組んできておりますけども,これからは,もっとよりそれぞれの分野がネットワーク化――これは民も含めて取り組んでいく必要があろうかというふうに考えております。  そういう意味で,先ほど提言がございました地域によって,地域がそれぞれの考えとか,実情に合った子育て支援というものも大変必要だというふうに考えております。そのためには,それぞれの地域の意向とか,あるいはまた,保護者の皆さんの意向とか,そうした関係部局とか,そういう連携をさらに一層高めながら,地域に合った子育てネットワークづくりというものを,よい方向というものを見つけ出す方向で検討してまいりたいというふうに考えておりますので,よろしく御理解をいただきますようにお願いを申し上げます。 ○議長(大西克美君)  これにて,青木啓文議員の質問を終了いたします。  この際,暫時休憩いたします。  再開は14時55分といたします。             午 後  2 時 43 分 休 憩          ――――――――――――――――――――――――             午 後  2 時 56 分 再 開 ○議長(大西克美君)  休憩前に引き続き,会議を開きます。  日程により議事を継続いたします。  市川哲夫議員。               〔14番 市川哲夫君登壇〕 ○14番(市川哲夫君)  議席ナンバー14番,政友会の市川哲夫でございます。  本日最後ですけれども,大変お疲れのこととは思いますが,しばらくの間,よろしくお願いします。  川岸市長の19年度施政方針をお聞きしまして,2期目の市政に取り組む意気込みを強く感じました。大変期待したいと思っております。  それでは,通告によりまして,私からの質問,1点目ですけども,鈴鹿南部地域の開発状況について,お伺いしたいと思います。  今回,3点ありますが,共通の質問キーワードは安全・安心ということでございます。  ちょうど1年前に都市マスタープランとの関係で,鈴鹿南部地域の整備について質問いたしました。大規模開発が行われ,大型パーツセンターを初め,多くの企業の誘致が見込まれる中で,この鈴鹿南部の道路整備は大丈夫なのかとの内容であったと思います。厳しい道路財政の中で,19年度の新規優先事業に汲川原橋徳田線全線の一部区間ですが,4車線化が盛り込まれたことに関しましては評価させていただきたいと思います。  しかしながら,間もなく大型パーツセンターが開業しようとしております。大型車両がふえて,交通渋滞が予想される中,この4車線化の事業案は,非常に工期期間が余りにも長く,現状の緩和策との乖離が大き過ぎるのではないかというふうに思います。  このような状況を踏まえて,1点目の鈴鹿南部地域の開発状況について,お尋ねしたいと思います。  民間ベースでの開発スピードに行政の対応がおくれがちのように見受けられるのですが,実際のところ,この地域の企業誘致の実態と今後の取り組みについて,安全・安心の観点から,排水問題,地域コンセンサス等大丈夫なのかということと。  もう一つは1年前からインフラ整備の進捗状況はいかに,これも交通渋滞の緩和策,歩道整備の安全対策等についてお聞かせいただきたいというふうに思います。  以上,1回目の質問とさせていただきますので,御答弁よろしくお願い申し上げます。 ○議長(大西克美君)  市長。                〔市長 川岸光男君登壇〕 ○市長(川岸光男君)  それでは,市川哲夫議員の御質問の南部地域の開発状況について,御答弁を申し上げます。  昨年4月よりスタートいたしました,鈴鹿市都市マスタープランは第5次鈴鹿市総合計画の基本構想で掲げました,将来都市像でございます。市民一人ひとりが夢や生きがいをもって安心して暮らせるまち すずかの実現に向けた土地利用構想をより具体化していくためのものでございます。  総合計画における土地利用構想では,自然環境と調和した災害に強い市街地形成と地域全体のバランスに配慮した発展を目指し,計画的に土地利用を推進していくことといたしております。  鈴鹿市都市マスタープランでは,この総合計画における土地利用構想に即しまして,人・物がスムーズに行き交う交通網を骨格軸といたしまして,地域の特色を生かした土地の有効利用と計画的なまちづくりを目指した市街地形成のための考え方を示しております。  この中で,鈴鹿市の西南に位置をいたします都市計画道路汲川原橋徳田線及び県道鈴鹿関線,市道関亀山鈴鹿線,周辺地区におきましては,その立地条件及び交通利便性により,都市の発展に大きくかかわります産業振興の観点から,北勢地域におきます機能分担の推進や,工業系土地利用の積極的な誘導を図ることを目的に,新土地需要ゾーンとして位置づけをしております。  これにより,議員御指摘の南部地域につきましては,将来的な新産業創造拠点や既存産業の補完機能を含む工業地及び物流業務系土地需要の高まりに合わせた計画的な市街地を形成するよう方向づけをいたしました。  次に,企業誘致の実態でございますが,御薗町を中心とした,この南部地域につきましては,従来より,御薗工業団地を初めとする工業,物流系の産業が多く立地されてきております。  御薗地区におきましては,最も企業活動の盛んな地域の一つでございます。  また,ここ一,二年の企業用地の需要は,鈴鹿インターチェンジ周辺地域と御薗地区に集中しておりますことも,否めない事実であります。  このたび,大手自動車部品メーカーが天名開発組合が御薗地区に所有する区画整理地に立地決定をいたしましたことは,5月16日付の新聞報道でありましたことは,議員も御存じのことと存じます。  また,平成17年12月から着手された本田技研工業の新物流センターも御薗地域に立地をされ,正式な竣工式も間近であることからも,今後さらなる関連企業の展開が南部地域を起点として展開されていくものと期待をするものでございます。  現在の企業誘致の取り組み状況といたしましては,企業の喫緊の要望に際しましては,民間所有の土地を企業に御紹介するといった施策に頼らざるを得ない状況でもございます。  行政は,地域住民の方々が安心して生活を続けていただけますように,地域の活性化と市民生活の安定に資することを目的としておりますが,企業コンプライアンスの遵守と地域とのコミュニケーションの整合,つまり地元と企業の橋渡しをさせていただくことも行政としての役割であるとも考えております。  また,今後におきましても,関連企業により,沿線地域での土地利用が活発化することが予想され,まさに民間の力を活用いたしました産業振興による活力創出が期待されるところでございます。  なお,詳細につきましては,各担当部長から説明をさせますので,よろしくお願いを申し上げます。 ○議長(大西克美君)  産業振興部長。              〔産業振興部長 熊沢逸雄君登壇〕 ○産業振興部長(熊沢逸雄君)  それでは,私から,市川議員の御質問の企業誘致の実態と今後の取り組みについて,御答弁させていただきます。  先ほど市長からも御答弁申し上げましたが,御薗町を中心といたしました,この南部地域につきましては,従来より,御薗工業団地や天名工業団地を初めといたしまして,多くの製造業,物流業が集約いたしておりまして,企業活動が極めて活発な地域でございます。  さて,この南部地域の中で,地元地権者で構成いたします,天名開発組合が所有する天名工業団地内の中,敷地面積約9万平方メートルにつきましては,昨年より企業誘致を進めてまいりましたが,このたび,大手自動車部品メーカーを初め,製造業2社,物流業2社の合計4社が立地決定をいたしまして,既に組合と各企業との間で,売買契約を完了するに至っております。  さらには,御薗工業団地から,鈴鹿インターチェンジを結ぶ汲川原橋徳田線沿線に,平成17年に着手されていました――先ほど市長も申しました本田技研工業の新物流センターにつきましても正式な竣工が間近に迫り,今後ますます関連企業の新たな展開が見込まれております。まさに,この地域が産業発展の一つの核として,市内外の企業から注目が高まるものと考えております。  そのような状況の中におきまして,本市の企業誘致施策といたしましては,将来的な公的工業団地の造成につきましては,調査検討が課題でございますが,緊急の企業ニーズには,その用地提供に関しまして,紹介可能な民間の所有地にて企業に提案することで対応いたしておるところの現状でございます。  次に,企業が立地することによる周辺地域への排水等,環境保全等についての取り組みでございますが,企業が新たに立地する場合,事業所からの排水につきましては,排水量等により,水質汚濁防止法や三重県生活環境の保全に関する条例等に基づく排水基準値を遵守するよう,本市の環境担当部局が三重県とともに指導を行っているところでございます。  さらに,環境保全対策につきましては,具体的な対応や対策を明記していただく公害防止協定の締結につきましても,担当部署にて推進しているところでございます。  また,この南部地域につきましては,近年,御薗町地内に大規模な企業立地の計画がなされたことを契機に,議員御承知のように,平成17年から御薗町・徳田町自治会と協議を重ね,地元自治会が中心となりまして,行政や企業との連携から,地域の環境保全を推進する目的で,天名地区環境保全推進協議会を設立していただいておりまして,これに伴い,既に立地を決定した企業につきましては,事業内容や環境保全対策等につきまして,天名地区環境保全推進協議会と協議等を行っているところでございます。  行政といたしましても,こういった取り組みを重ねながら,地域のコンセンサスを得られますように,そして,周辺地域の住民の方々が安心して生活していただけますように,企業と地元との調整的役割を果たしながら,その協力体制を確立し,地域全体の発展に寄与すべく,全力を尽くしてまいりたいと考えておりますので,御理解賜りますようよろしくお願い申し上げます。 ○議長(大西克美君)  土木部長。               〔土木部長 大井明人君登壇〕 ○土木部長(大井明人君)  それでは,私からは,市川議員の御質問のインフラ整備の進捗状況について,交通渋滞の緩和策としての都市計画道路汲川原橋徳田線,主要地方道鈴鹿環状線――通称,磯山バイパス及び一般県道三行庄野線――徳居町地内の整備の進捗状況と歩道整備の安全対策としての主要地方道鈴鹿環状線――徳田町地内の歩道整備につきまして,御答弁申し上げます。  市の南部地域の開発が進められる中で,平成3年に都市計画決定されました汲川原橋徳田線は,幹線道路としてのその重要度が一層高まっており,平成19年3月の鈴鹿市道路整備プログラムの見直しの中におきまして,優先度が上位に位置づけられましたことから,早期に整備すべきものと考えております。  本年度には,汲川原橋徳田線と関亀山鈴鹿線の交差点での渋滞緩和対策として暫定改良を行い,引き続き,主要地方道亀山鈴鹿線交差点から中勢バイパスまでの延長3,530メーターについて,幅員25メーターの4車化事業に着手する準備をいたしております。  次に,県道整備についてでございますが,三重県鈴鹿建設事務所に確認いたしましたところ,国道23号線磯山のスーパーの前交差点から西へ市道稲生三丁目332号線――旧県道上野鈴鹿線とを結ぶ計画延長1,750メーター,2車線幅員6.5メーター――両側側道つきの主要地方道鈴鹿環状線――通称,磯山バイパスの整備につきましては,平成14年度から着手され,平成18年度末における事業費ベースの進捗率は約43%となっており,平成19年度の事業内容といたしましては,市道稲生三丁目332号線交差部から東へ100メーターの改良工事と,国道23号交差部の補償物件調査を実施する予定とのことであります。  また,徳居町地内における県道三行庄野線の渋滞等の解消を図るべく,延長1,396メーター,2車線幅員6メーター,片側歩道の幅員2.5メーターの整備につきましても,平成15年度から事業が進められており,平成18年度末における事業費ベースの進捗率は約40%のことでございます。平成19年度は,事業用地の買収を終わりたいとのことでありました。  続きまして,三重県が管理いたします,主要地方道鈴鹿環状線徳田町地内の歩道整備でございますが,本路線につきましては,将来バイパス計画をしており,バイパス整備の中で歩道の設置を行ってまいりたいとの回答をいただいております。  一方,当該,現道につきましては,中勢バイパス御薗工区開通に伴い,朝夕交通量が増加し,天名小学校の通学路としては危険であるとの認識をいたしておりますので,市といたしましては,今後,三重県に対し,暫定的にでも現道ののり面を利用した安全対策を実施していただくよう要望してまいりたいと考えております。  また,これらの事業の早期完成に向け,県に対しまして協力もしてまいりたいと考えておりますので,よろしく御理解を賜りますようお願い申し上げます。  私からは,以上でございます。 ○議長(大西克美君)  市川哲夫議員。               〔14番 市川哲夫君登壇〕 ○14番(市川哲夫君)  ありがとうございました。  この南部地域,非常に産業の振興ということで,ある程度,鈴鹿市も相当力を入れているというような伺えたわけでございますが,特にこれは同時に,やっぱりそういうインフラ整備も同時にやっていかないと,なかなか後でいろんな問題が出てくるということでございます。  そういう意味では,今,非常に市長並びに部長が,いろいろ答弁していただきました。特にこの施政方針の産業振興による活力創出ということで,ここにも書いていただいておりますが,鈴鹿市工業振興条例の改正ということで,新たな企業誘致や本市に立地する企業が市外へ転出しないようにするため,民間の力も活用して,新たな工業用地の確保を進めるということでございます。  これを進めるに当たっては,何といっても,いろいろ地元のいろんな意味でコンセンサスが必要ではないかというふうに思います。いろんな企業は,地域の説明,コンプライアンスを含めていろいろきておるようでございますけれども,これと同時に,今の特にインフラ整備ということでは,大きな国の幹線――基幹道路である第二名神のこの亀山道路の部分,あるいはそこから汲川原徳田線の4車線化ですね。それから中勢バイパスと,こういった大きな幹線道路が,この地域を非常に道路を通じて,非常に物流拠点となっていくわけでございます。  そういう意味では,いろいろ今,環境面についても述べていただきましたですけれども,本当にいろいろな法的な部分も含めて,民間ベースで非常にいろいろ進められているということで,本当に行政がそのままということでいいのか,その辺が少し疑問でございます。  そういう意味も含めて,この地域コンセンサスという意味で,行政の方でどんなふうに考えているのか,もう一度詳しくお伺いしたいと思いますんで,よろしくお願いします。 ○議長(大西克美君)  都市整備部長。 ○都市整備部長(古川 登君)  それでは,私から,開発行為に伴います地域コンセンサス――地域との合意形成について,お答えを申し上げたいと存じます。  まず,都市計画法の関係地権者の同意の基準につきまして,御説明を申し上げたいと存じます。  関係地権者の同意の基準につきましては,都市計画法第33条第1項第14号に規定されておりまして,開発行為を行おうとする区域内の土地につきましては,所有権,地上権,抵当権等の当該開発行為の施行に妨げとなる権利を有するものの相当数の同意を得ることとされております。
     また,同法第33条には,排水施設に関する基準を初めとする開発許可の基準が列記されておりまして,その基準に満たした開発行為につきましては,法律上,許可をすることとなっております。  しかしながら,地域との合意形成を図るという観点から,本市におきましては,鈴鹿市開発事業市道要綱を策定し,開発許可申請に先立ち,都市計画法上の関係権利者以外の者である隣接所有者,地元自治会長,農業委員,水利組合長などへの説明,調整を行うよう,申請者に対し指導を行っております。  御質問にありました南部地域につきましては,平成17年に御薗町地内におきまして,開発許可をいたしました本田技研工業新物流センターを初め,大規模な開発行為が計画されております。このことから,より地域との合意形成を図ることが必要であると考えられるため,地元と行政が連携をとり立ち上げられました,天名地区環境保全推進協議会との協議調整を行うよう,あわせて指導しているところでございます。  よろしく御理解を賜りたいと存じます。 ○議長(大西克美君)  市川哲夫議員。               〔14番 市川哲夫君登壇〕 ○14番(市川哲夫君)  ありがとうございました。  地域とのコンセンサスという意味では,先ほど天名環境推進団体との方で,窓口としてやっていくということでございますが,企業誘致については,これからふえると。また,まだ既存の企業も,どんどんこれから従業員がふえて,ますます地域に多くの方が来るということでございます。先ほど来,道路の交通渋滞,混雑が朝夕は特に心配されるわけでございますが,そういう意味では,特に通学時間帯の子供の安全確保という意味では,歩道の整備を一刻も早くやっていただきたいなというふうに思います。  なかなか,これは県のことでございますので,なかなか市がというわけにはいかないと思いますけれども,何とかその辺を交渉してやっていただきたいというふうに思います。  また,当然,企業の従業員がふえますと,工業排水だけではなくて生活排水もふえるわけですから,その辺がいろいろ農業,農村地帯に与える影響もございますので,その辺も含めて,今後,しっかりチェックをしていただきたいというふうに思います。  余り,もう時間がありませんので,それをということを強くお願い申し上げまして,この件については,終わりたいと思います。  それでは,2点目の質問に入りたいと思います。  2点目は,伊勢線の安全管理はどのようになされているのか,お伺いしたいと思います。  伊勢線は,津と四日市を結ぶ鈴鹿市の中央を南北に走り,その路線の大部分は田園地帯で,土盛り部分と高架部分があり,鉄道歴史としては比較的新しいものであります。それでも40年以上経過しており,高架のコンクリ部分の老朽化は,目をみはるものがあります。  ちょっとスライドで,ちょっとお願いします。               〔資料をスクリーンに示す〕  ちょっと見にくいかわかりませんけれども,伊勢線の――これは徳田駅なんですけれども,下は県道白子亀山線が走っております。  ここの部分の高架部分をちょっと下から見ますと,修理してあるような……。  ちょっと次のスライドをお願いします。  そうですね,これは上からといがありまして,線路上に降った雨がこのといを通じて流れるわけですが,ここが当時欠落,陥落して修理の跡が見えます。ちょっとこれ,この黒い部分ですね。ここはちょっと下から見たら,空が見えとったんですが,修理しております。  次のスライドをお願いします。  これは,その徳田駅から約100メートルぐらい南,中瀬古駅側でございますが,これはコンクリ柱なんですね。この上はもう軌道の敷き板,コンクリートになっておるわけです。  こういうコンクリートの柱ですけれども,ここが欠損してコンクリが落ちてきていると。  この黒い部分は,これ鉄筋ですね。もう鉄筋が真っ黒,酸化して真っ黒になっています。恐らく剥離して落ちたものと思われます。これは,ですから修理がされておりません。  次のスライドをちょっとお願いします。  これは,同じく徳田駅から南100メートルの地点を真下からですね。下は市道なんですが,農業従事者が田んぼに時々出かけるとき通っている道路の真下から,これを上を映したものです。  この黒い部分,これ,鉄筋です。鉄筋がもう本当に型枠のすれすれのとこに出て,真っ黒にさびてるわけですね。これが剥離して,細かい部分で落ちてきているという状況でございます。  もう一つありましたね。もう終わりですか。  こういうような状況でございまして,まだちょっと資料添付してないんですが,徳田駅から逆に稲生駅の方に北側200メートルぐらいいった部分,同じような角度でコンクリ柱見ますと,これは物すごく大きなコンクリ柱が――コンクリの塊が落ちた部分があります。なかなかそのままになっておりまして,その落ちた大きなコンクリの塊はバレーボールぐらいあると,いた人によると,言っておりました。  この件につきましては,一応報告はしてあるようでございますが,私も三,四カ月前にこれを確認しましたが,現在はこの状態のままでございます。ということで,こんな状況の中で,乗客の安全はもとより,軌道の下を行き交う道路――県道,市道ですが,この安全・安心確保ということは絶対的なものでございます。コンクリ柱の剥離,欠損,あるいはコンクリ上の板の鉄筋さびなど,このような現象が見られる中で,一つ,危険個所の実態把握がどこまで認識されているのか,また,実態を把握した上で,安全対策対応をどこまで考えているのかお聞かせいただきたいというふうに思います。  よろしくお願いします。 ○議長(大西克美君)  市長。                〔市長 川岸光男君登壇〕 ○市長(川岸光男君)  それでは,伊勢線の安全管理の御質問に,御答弁を申し上げます。  伊勢鉄道につきましては,昭和61年10月1日に三重県及び県下22市町村並びに民間企業9社の共同出資による第三セクター方式の伊勢鉄道株式会社が設立をされ,昭和62年3月27日から,河原田駅と津駅間23.3キロメートルの区間を結び営業を開始いたしております。  今日まで名古屋圏域及び県内各都市と本市を結ぶ路線として,市民にとりまして,移動に欠かせない公共交通機関でございます。  平成18年度の経営状況につきましては,平成18年3月18日のダイヤ改正によりまして,本市及び三重県並びに伊勢鉄道株式会社が協調し,長期にわたり継続的に要望活動を重ねてまいりました結果,JR東海が運行する名古屋・紀伊勝浦間を結ぶ特急ワイドビュー南紀及び名古屋・鳥羽間を結ぶ快速三重の全便の伊勢鉄道鈴鹿駅停車が実現したことによる,利便性の向上及び快速三重得ダネ4回数券等の企画乗車券の好調な販売状況等によりまして,前年度比114.5%増の年間約159万人の利用があったということでございます。  伊勢鉄道は市民にとりまして,通勤・通学等にかけがえのない公共機関であり,安全・安心できる運行が公共交通事業にとりまして,最も基本なことであることは申すまでもございません。  なお,詳細につきましては,産業振興部長から答弁をいたさせます。  よろしくお願いします。 ○議長(大西克美君)  産業振興部長。              〔産業振興部長 熊沢逸雄君登壇〕 ○産業振興部長(熊沢逸雄君)  それでは,私から,伊勢鉄道の安全管理についての御質問に,御答弁申し上げます。  御質問の伊勢線の安全管理についてでございますが,鉄道運輸・運送業務の最大使命は,議員がおっしゃるとおり,安全安定輸送の確保でありますことは,申すまでもございません。  伊勢鉄道といたしましても,安全安定輸送の確保のため,社員の厳正な管理,指導を徹底するとともに,車上及び地上の諸設備の充実を図っているということでございます。  鉄道事業の経営安定化,また,安全対策の推進を図るため,平成17年度から平成21年度までの期間を定めまして,伊勢鉄道再生計画を策定いたし,現在推進されておりますが,その中でも鉄道の安全性・信頼性が最も基本的な施策として,安全施策の実施及び老朽設備の更新・維持保全に取り組んでいるところでございます。  具体的な安全対策といたしまして,平成14年度から17年度にかけまして,老朽化いたしました車両を更新して,全車両すべて新型車両に取りかえております。  また,平成18年度におきましては,鈴鹿川の橋梁,全長394メートルの鉄けたの塗装膜の剥離が甚だしいため,再塗装いたしまして,保安度の向上を図ったということでございます。  また,危険個所の実態把握につきましては,定期的に路線の点検を実施いたしておりまして,補修等を実施している現状でございますが,本年度におきましては,地方中小鉄道が輸送設備の近代化,安全対策を進める場合の国庫補助事業であります近代化設備整備費補助事業によりまして,市内全運行路線区間内におきまして,高架部分等の老朽化等による補修が必要な箇所について,議員が御指摘のいただきました箇所も含めまして,全13カ所について,安全性向上のため,抜本的に改修事業を実施いたすとのことでございますので,よろしく御理解賜りますようお願い申し上げて,御答弁といたします。 ○議長(大西克美君)  市川哲夫議員。               〔14番 市川哲夫君登壇〕 ○14番(市川哲夫君)  再生計画はよくわかりました。しかし,先ほど見ていただきましたように――スライドで,少なくとも,あの状態は非常に危険な状態であるというふうに私は思っております。そういうことで,何らかの形で,その修理までに応急措置的なものが必要ではないかというふうに思うわけでございます。例えば,ネットを張るとか,そういうことのお考えがあるのかないのか,ちょっともう一度お聞きしたいと思います。  よろしくお願いします。 ○議長(大西克美君)  産業振興部長。 ○産業振興部長(熊沢逸雄君)  先ほど御答弁申し上げましたように,伊勢鉄道におきましては,本年度で実施されるということでございますが,時期等のこともございます。  したがいまして,その時期等が遅くなるようなことがあれば,議員がおっしゃいますように,その危険なとこについては,そういうような対応はできるかどうか等踏まえまして,伊勢鉄道と協議をさせていただきたいと,かように思いますので,よろしくお願い申し上げます。 ○議長(大西克美君)  市川哲夫議員。               〔14番 市川哲夫君登壇〕 ○14番(市川哲夫君)  今の部長の言葉を信じまして,ぜひ,応急的な措置はしていただきたいなというふうに思います。本当にこれ,もう大分たってるわけでございましてね,そのままになっているわけですから,たまたま今までなかったんですが,本当に五,六メートルの高さが,例えばこぶしぐらいのコンクリの塊落ってきて,一撃したらもう一巻の終わりでございますのでね,これは本当にしっかりと考えてやっていただきたいなというふうに思います。これも市が対応じゃなくて,第三者機関でございますので,今,即答は無理かと思いますんで,ひとつよろしくお願いしたいと思います。  それでは,3点目の質問に入りたいと思います。  3点目は,年金関係についてお伺いいたしたいと思います。  これは,皆さん御承知のとおりでございますが,今まさに,毎日のようにマスコミによる年金をめぐり国会での論争が報道され,国民の関心は高まるばかりであります。それとは裏腹に,不安も多く募るばかりでございまして,社会保険庁,あるいは社会保険事務所に連日殺到しておりまして,年金部署が,今,いわばパニック状態であるという状況でございます。  この件に関しても,安全・安心ということが望まれるわけでございますが,この年金問題,3年前にも,未納・未加入問題で国会が紛糾して,1年前には,加入率アップのために,加入者登録の捏造など,大きな社会問題を引き起こしております。社会保険庁の長官は,官から民に交代したわけでございますけれども,今回,また,こんな形で問題が発覚してきておりまして,だれが年金保険料を納めたかわからない記録,これが5,000万件,あとでまた,1,430万件というような形で出てきております。その他の理由としましても,年金が支給されていない保険料,納付記録,これ1,900万件,あるいは年金記録そのものが消失したという可能性のあるもの100万件などなど,これら,もう全くあきれる年金の運用の実態であります。制度の改革は急がなくてはなりませんが,最も大切なことは,今,支給されない困っている方の救済であります。そのため,今,何をしなければならないのかであります。  本市において,一人でも多くの方を救済できる――救済するという考えから,年金に対する市の対応はどういうふうにしているのか,お聞かせいただきたいと思います。  よろしくお願いします。 ○議長(大西克美君)  保健福祉部長。              〔保健福祉部長 渥美眞人君登壇〕 ○保健福祉部長(渥美眞人君)  それでは,市川議員の国民年金に対する市の対応についての御質問に,御答弁を申し上げます。  既に御承知のとおり,国民年金機構の設立など,社会保険庁改革関連法案及び受給漏れ年金の時効を撤廃する年金時効特例法案が,6月1日の衆議院本会議において可決をされました。  その中で争点となっております,基礎年金番号に未統合の加入記録が約5,000万件存在し,中でも既裁定者の分である約1,900万件の扱いが取り上げられ,議論されているところでございます。  社会保険庁によりますと,基礎年金番号に未統合の記録は平成18年6月現在で,厚生年金が約3,966万件,国民年金が約1,129万件の計約5,000万件存在するとのことでございますが,このうち,受給開始に相当します年齢,厚生年金は60歳,国民年金は65歳でございますが,その年齢から平均的な寿命に相当する80歳までで未統合のものは約1,900万件,また,生年月日を特定できないものは,全体で約30万件存在するとのことでございます。  こうした年金問題につきましては,常に市民の方の関心も高く,今回は特に社会保険事務所及び市への問い合わせが殺到しておりまして,津社会保険事務所では,1日に約200件の相談が,本市保険年金課窓口には,1日約50件から90件の相談が寄せられております。  やはり多くの御相談は,御自分の年金が統合されているかの問い合わせが多く,市の対応といたしましては,年金手帳を持参された場合には,社会保険事務所に対し,基礎年金番号に統合されているかの確認を行いまして,統合されていない場合には,手続をとらせていただいております。  また,手帳がない場合には,氏名,生年月日,住所,勤務先等をお聞きした上で社会保険事務所に確認をし,資格等の整理を行いまして,統合を行っております。  なお,本市から津社会保険事務所に対し,統合のための進達を行った件数でございますが,先々週,1週間で15件,先週1週間で11件という件数になっております。  今後も被保険者,あるいは年金受給者からの問い合わせに対しましては,住民の立場に立った対応に努めてまいる所存でございますが,いまだ相談に来られていない市民の方々への周知につきましては,現在,国の方で全国民に対する広報への折り込みチラシの作成準備を進めているところでございまして,送付され次第,広報への折り込み等を実施し,周知を図ってまいりたいというふうに考えておりますので,御理解賜りますようよろしくお願いを申し上げます。 ○議長(大西克美君)  市川哲夫議員。               〔14番 市川哲夫君登壇〕 ○14番(市川哲夫君)  ありがとうございました。  年金といいますと,国民年金,厚生年金,あといろいろありますけれども,この年金問題は本当に国の大きな政治問題で,最優先されるべき問題であるわけでございます。地方はあんまり関係ないんじゃないかというふうに思いがちかもわかりません。前回の未納・未加入問題で,この問い詰めてた人が,自分の履歴を全然確認していなかったという状況もありますが,一度,5,000万件という数字はもう途方もない数字でございますので,ここにおられる方も,相当あるんじゃないかなというふうに思います。  確認なんですが,先週6月8日,社会保険庁長官みずから街頭でビラを配ってた用紙が,今,部長が言われられたチラシでしょうかね。そのチラシ,私見てませんけども,それをもし――それだったら,鈴鹿ではいつごろ市報と一緒になるかもわかりませんが,いつごろになるんでしょうか,それちょっと確認,お願いします。 ○議長(大西克美君)  保健福祉部次長。 ○保健福祉部次長(村山邦彦君)  国の折り込みチラシがいつごろかということでございますが,現在お聞きしておりますのは,7月中には印刷されたものが届くと聞いております。送付され次第,広報へ折り込みを実施し,周知を図ってまいりたいと考えておりますので,よろしくお願いいたします。 ○議長(大西克美君)  市川哲夫議員。               〔14番 市川哲夫君登壇〕 ○14番(市川哲夫君)  わかりました。7月中ということでございます。  また,本当に心配な方は,やはり社会保険事務所に行かないかんのかなというふうに思います。  社会保険事務所,今,答弁の中で何百件という――1日に。これですと,当然,その日に行っても確認できないと思います。また,日を改めるなりして,最低,こちらで鈴鹿市で確認できるというのを今,非常に件数少なかったと思いますが,鈴鹿の場合,どの窓口に行って,どんなもん持っていったら確認できるか,それだけちょっともう一度教えてください。 ○議長(大西克美君)  保健福祉部長。 ○保健福祉部長(渥美眞人君)  先ほど御答弁させていただきましたのは,統合の確認を,基礎年金番号にちゃんときちっと統合されているかというのを確認して,統合されていないというふうに確認をさせていただいた場合につきましては,それでもって基礎年金番号ときちっと合えば,社会保険庁の方に統合を進達をしている件数が今の件数でございまして,ただ,御相談の件数自体は,本当に90件,100件という方が御相談,電話で来られております。今週になってからは,また,先日ですけども,非常に多かったというふうに聞いております。  そして,国民年金につきましては,前回,社会保険庁の方に事務が移管されたときにおきましても,国民年金の保険料の納付記録については,本市の場合につきましては,ちょっと余分でございますが,すべて保管してございますので,よろしく御理解賜りますよう,よろしくお願い申し上げます。 ○議長(大西克美君)  市川哲夫議員。               〔14番 市川哲夫君登壇〕 ○14番(市川哲夫君)  国は非常にずさんな管理ですが,鈴鹿市は記録があるそうでございますので,非常によかったなというふうに思います。  ただし,結婚されて,他市から来たりした人については,また,そうではないかもわかりません。鈴鹿市も平成14年までは,たしか年金事務をやってたわけですが,それ以降,社会保険庁の方に移したということでございます。  年金の区別として,第1号から,第1号,第2号,第3号被保険者という格好で,普通事業をしている方は第1号被保険者という形で,いわゆる国民年金,基礎年金部分でございます。第2号被保険者というのは,厚生年金加入保険者でございます。第3号というのは,その第2号に扶養されている方が第3号ということで,非常にこの年金については複雑なところもありまして,たしか10数年前だったと思いますが,いろんな番号をお持ちの方は,現況届けで統一番号にするという,そういう作業があったかと思います。そのときは,なかなか企業でもパートで働いているところが社会保険制度があるとこ,ないところがありますし,扶養の一々異動届けをしないと,その辺も非常にわからないままいっちゃうというケースがございますので,自分のまず履歴――何年から何年まではどこにおったとか,そういうことを十分整理して,お聞きに行かれたらいいかというふうに思います。  鈴鹿市の方では,かなり丁寧に対応してくれるということで,少しは安心しました。  以上で,私の質問終わりたいと思います。  ありがとうございました。 ○議長(大西克美君)  これにて,市川哲夫議員の質問を終了いたします。
             ―――――――――――――――――――――――― ○議長(大西克美君)  以上で,本日予定されました一般質問は終了いたしました。  残りの方は,あす13日にお願いいたします。  本日はこれにて散会いたします。  御苦労さまでございました。             午 後  3 時 49 分 散 会          ――――――――――――――――――――――――...